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今日も一日授業が終わり、私達は寮へ戻って来た。
「んっんー…この埃は何です爆豪くん?」
「そこデクだふざけんじゃねぇぞ!オイコラてめー掃除も出来ねェのか!!」
「わっごめん…」
峰田くんと瀬呂くんが、ここぞとばかりに爆豪くん達をイジっている。
『今日みたいに授業が座学だけの日って、ちょっと疲れるねぇ…』
「身体動かしてぇよな~」
切島くんと私がソファーで話していると、後ろから砂藤くんがやって来た。
「なァ、今日のマイクの授業さ…」
「まさかお前も…?」
「当然のように習ってねー文法出てたよな」
「あーそれ!ね!私もびっくりしたの!」
「予習忘れてたもんなァ…」
「一回躓くとその後の内容頭に入らねェんだよ…」
『あ、それ分かる~!』
予習してなかった自分のせいではあるんだけどね…
中々…ね…。
ハァと溜め息をつくと、少し離れた所から飯田くんの声が聞こえてきた。
「悪いが二人ともとくとその感を味わって頂くぞ!聞いてるか爆豪くん!」
「っるせんだよ分かってらクソメガネ!!」
「ムムッ…」
飯田くんは、緑谷くんと爆豪くんと話しているようだ。
『…』
改めて見てみると、緑谷くんも凄い怪我だ。
爆豪くんと同じくらい大きな怪我が何箇所にも見受けられる。
『~っ…』
治してあげたい…!
けど…
『(相澤先生に釘刺されたしなぁ~…)』
"アイツ等の怪我はアイツ等に治させろ!余計な世話はいらん"
緑谷くんと爆豪くんの怪我や謹慎の話をしていていた時に、相澤先生にぴしゃりと言い切られてしまったんだよね。
まぁ彼等も回復を求めている訳ではないから、あまり首を突っ込まない方が良いかな。
「なァモカ、ちょっと身体動かしに行かねェ?」
ふと、切島くんから声が掛かる。
『お!良いねぇ、私も身体動かしたいと思ってたとこ!』
「今日はどーする?」
いつもなら"組み手しようぜ!"とか"筋トレが良いな!"とか言ってくれるんだけど…
たぶん"以前のこと"を気遣ってくれているんだろう。
"…俺がお前を…本気で殴れる訳無ェだろ…"
"…手加減大アリじゃん"
あの件がショックだったのは間違い無いけれど、この件に関してはずっと落ち込んでいてもしょうがない。
『…組み手しよう!』
「!」
切島くんは一瞬驚いたような表情になったが、すぐにいつものように笑ってくれた。
「…っし!んじゃ行くか!」
『うん!』
切島くんと私がソファーから立ち上がると、近くで話していた砂藤くんが声を掛けてくる。
「ん、どした?」
『ちょっと切島くんと運動して来る!』
「いかがわしい運動!?」
「どっから湧いて来た」
『ぶはっ!』
さっきまで窓際の方で爆豪くん達と話していたはずなのに、どこからか峰田くんがやって来た。
真顔でツッコむ切島くんに、私は声を上げて笑う。
『あはは、おもしろっ』
「…」
まだ軽く笑う私を切島くんがじっと見てくる。
「…」
『ふふ………ん?どしたの、切島くん?』
「え?あ、あぁ…!やっぱ笑ってる方が良いなって!」
「『!』」
恥ずかしげもなくそう言い切る切島くん。
普通、言われた方はここで赤面するんだろうけれど…
「お…おめー等、俺等居んの分かってんのか!?」
私の代わりに砂藤くんが赤面していた。
「事あるごとにイチャつくのやめろよォ!!オイラの前で!!」
『い、イチャついてなんか、』
「リア充爆発しろぉぉお!ゆけっ爆豪!キミに決めたぁぁあ!!」
「黙れふざけんな死ねクソザコがァ!!」
「ちょ、待てよ落ち着け爆豪!」
『あっはっはっ』
峰田くんが爆豪くんを会話に巻き込むと、爆豪くんはこちらに向かって怒鳴ってくる。
峰田くんを爆破しようとする爆豪くんを切島くんが宥めてくれた。
そんな彼等を見て、私はお腹を抱えて笑った。