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「みんな良いか!?列は乱さずそれでいて迅速に!グラウンドへ向かうんだ!」
「いやおめーが乱れてるよ」
「委員長のジレンマ…!」
『あははっ!』
飯田くんと瀬呂くんのやり取りを見て、私は笑いながらも足を進める。
これから始業式だ。
緑谷くんと爆豪くんを除いた私達1-Aメンバーはグラウンドへと向かっていた。
緑谷くんと爆豪くんは昨日の喧嘩のため、数日間寮内謹慎処分を下されたらしい。
『…』
爆豪くん、昨夜は何も言ってなかったのに。
まぁ彼の性格からして"寮内謹慎になった"なんて言わなさそうだけれど。
「聞いたよーA組ィィ!」
『ん?』
突然聞こえてきた声に振り返る。
「二名!そちら仮免落ちが二名も出たんだってぇぇ!?」
そこに居たのは何かとA組に突っ掛かって来る、B組の物間くんだった。
『出たぁ!』
「B組物間!?相変わらず気が触れてやがる!」
「さてはまたオメーだけ落ちたな」
「ハッハッハッハ」
切島くんの言葉を聞いて、物間くんがお腹を抱えて笑ったかと思えば。
「…」
彼は何も言わずにこちらに背を向けた。
「いやどっちだよ!?」
「…こちとら、全員合格!水があいたね、A組?」
物間くんはご丁寧に決めポーズまでしてくれちゃっている。
そんな物間くんを見た轟くんは一人俯いた。
「………悪ィ…みんな…」
「向こうが一方的に競ってるだけだから、気に病むなよ!」
『そ、そうそう!気にしない気にしない!』
そんな轟くんに、切島くんと私で軽くフォローを入れる。
するとB組の輪の中から、一際大きな瞳の女の子がこちらに出て来た。
「ブラドティーチャーによるゥと、後期ィはクラストゥギャザージュギョーあるデスミタイ、楽シミしテマス!」
ちょっと聞き取りづらいけれど、一生懸命話してくれている。
後期の意気込みを語ってくれているようだ。
良い子だなぁ。
「へぇ!そりゃ腕が鳴るぜ!」
『私も楽しみだよ~♪』
「つーか留学生さんなのね」
留学生さんが何を言う前に、物間くんが彼女に何やら耳打ちをする。
そして留学生さんから私達に向けて一言。
「ボコボコォにウチノメシテヤァ…ンヨ?」
「「『…!!』」」
良い子…だ…なぁ…?
切島くん、上鳴くん、私は思わずその場で固まった。
「あはははは!!」
「変な言葉教えんな!」
「うっ!」
一佳ちゃんが出て来て、物間くんに目突きをして黙らせてくれた。
おぉ、見る度容赦無くなってきているぞ。
「オーイ、後ろ詰まってんだけど」
「すみません!さぁさぁみんな、私語は慎むんだ!迷惑が掛かっているぞ!」
飯田くんの言葉に、私達はまた足を進めた。