20
name change
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
………ん…?
なんだろう…
妙に胸元…というか肺が苦しい…
『…』
ゆっくりと目を開く。
すると、目の前の紅い目…
「『!』」
爆豪くんの目と目が合った。
BOOM!!
何を言う前に何故か爆破されたけれど。
一応加減はしてくれたらしく、然程痛みは感じない。
『ゲホッゴホッ…えぇ~、寝起きドッキリ…?』
「黙れ」
爆豪くんはぴしゃりと言い切り、上体を起こした。
途端に息苦しさから解放される。
あぁ、爆豪くんに押し潰されてたから苦しかったんだ。
『(…そっか、昨日あのまま寝ちゃったんだ…)』
部屋の外に目を遣るも、まだ外は薄暗い。
『今何時…って、5時前…?』
お風呂上がったのが深夜0時前後だったから…
何時間もここで寝ちゃってた訳だ。
『…っふわぁあ…』
私は欠伸をした。
まだまだ眠い…。
「…」
そんな私に構わず、爆豪くんはこちらに背を向けて着替え始める。
そんな彼の背中をぼんやりと眺めながら、私は昨夜の出来事を思い出していた。
『…』
暗闇の中で見た爆豪くんの、光を失った瞳が脳裏に焼き付いて離れない。
それに爆豪くんは泣いていた。
…もう、大丈夫なのだろうか。
「…いつまでそこに居んだ」
爆豪くんの声にハッとする。
『んぁ、ごめん…ていうか爆豪くん、なんでジャージ…?』
タンクトップからジャージに着替え終えた彼は、私に背を向けたまま窓の外を見ていた。
「別に何だって良いだろが…」
言いながら、爆豪くんは自身の首からタオルを下げる。
『あ…もしかして、走りに行くの?』
「だったら何だ」
『うぅん…素直に感心した』
私はぐぐぐ、と伸びをしてベッドから降りた。
『私は部屋に戻ってもう一眠りするかぁ…』
「勝手にしろや」
『ん…』
私は入浴セットを手に取り、部屋の入り口に向かってのろのろと足を進める。
「………カフェ」
『ん~?』
私は瞼を擦りながら振り返った。
「死ね」
『それ今改めて言うこと?』
爆豪くんはつーんとしたまま動かない。
そんな彼を見て私は苦笑した。
なんだ、もうすっかりいつもの爆豪くんだ。
安心した。
『じゃあまた後でね。行ってらっしゃい』
私はひらりと手を振って、彼の部屋を後にした。
私はこの後、朝のホームルームで爆豪くんと緑谷くんが謹慎処分を下されたことを知るのだった。