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私が喜びを噛み締めていると、目良さんのアナウンスが再度響いた。
内容をまとめると、こうだ。
合格した者はこれから緊急時に限り、ヒーローと同等の権利を行使出来る立場となる。
敵との戦闘、事件事故からの救助等、ヒーローの指示が無くとも、自分での判断で動けるようになる。
しかしそれは自分の行動一つ一つに、より大きな社会的責任が生じると言うことでもある。
オールマイトが力尽きたため、敵は必ず増長する。
次は自分達がオールマイトのように、ヒーローとして規範となり、抑制出来るような存在とならねばならない。
と。
『(オールマイトみたいに、か…)』
《「今回はあくまで仮のヒーロー活動認可資格免許。半人前程度に考え、各々の学舎で更なる精進に励んで頂きたい」》
『(頑張るぞ…今までより、もっともっと)』
目良さんのアナウンスを聞いて、私は気を引き締め直す。
視界の隅で、爆豪くんが拳を握り締めているのが見えた。
《「えー、そして不合格となってしまった方。点数が満たなかったからとしょげている暇はありません。君達にもまだチャンスは残っています」》
「!」
爆豪くんが勢い良く顔を上げる。
《「三ヶ月の特別講習を受講の後、個別テストで結果を出せば、君達にも仮免許を発行する予定です」》
「「『おおおー!』」」
私達は思わず歓声をあげた。
《「今私が述べたこれからに対応するには、より質の高いヒーローがなるべく多く欲しい。一次選考は所謂"落とす"試験でしたが、選んだ100名はなるべく育てていきたいんです。そういう訳で、全員を最後まで見ました。結果、見込みが無い訳でなく寧ろ至らぬ点を修正すれば合格者以上の実力者になる者ばかりです。学業との並行でかなり忙しくなるとは思います。次回4月の試験で再挑戦しても構いませんが…」》
「当然!!」
「お願いします!!」
目良さんに向かって、爆豪くんと夜嵐くんは声を上げる。
『良かったぁあ…!爆豪くん、良かったね!』
「やったな爆豪!!」
切島くんと私は両サイドから爆豪くんに飛び付いた。
「やっ…めろクソ共、ウッゼェなァ!!」
順番に背負い投げされたけど。
「お前等三人仲良いな~」
「仲良いヤツ投げ飛ばすか普通?」
瀬呂くんが私達を見て笑っており、上鳴くんはヤダ怖いと言いながら爆豪くんから距離を取っていた。
「やったね、轟くん!」
「やめとけよ、なぁ、取らんで良いよ、楽にいこう?な…?ヒエラルキ「…待ってるぞ!」」
「うん…!」
「…すぐ、追い付く」
近くでは轟くんに声を掛けるメンバーも居た。
みんなの優しさを、空気で感じる。
『(やっぱりA組のみんな、大好きだ)』
こうして、仮免取得試験の全行程が終了したのだった。