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「だ、誰かぁ~~~!」
「腕を怪我したの!」
山岳ゾーンにやって来た私達四人は、岩場に取り残された夫婦二人を発見した。
旦那さんに大きな怪我は無さそうだが、奥さんは腕を負傷したようだ。
足場も脆そうだし…すぐに保護しに行かないと。
「助けてくれ、痛い!」
『大丈「うるせえ!!自分で助かれや!!』」
「「『はああァ!?』」」
夫婦に私が返事をしようとしたところを、爆豪くんが上からセリフを被せるようにして怒鳴った。
その場に居た爆豪くん以外の全員は驚きを隠し切れない。
『いやいやいやいや爆豪くん!?』
「自己流貫き過ぎだろ!」
「凄ェ大怪我してるかもしんねーだろ!」
私達は全力で爆豪くんを嗜める。
「いや、我々の設定は救助優先度の低い軽傷者…」
「まさか…!それを瞬時に見抜き、我々に"自分で動け"と…?」
夫婦は顔を見合わせながら話し合っていた。
「うっそお…!?凄ェ都合良い解釈してくれてるぞ…」
「安全な場所まで案内しようぜ」
『と、とりあえずこちらへ!』
私に引き続き、切島くんと上鳴くんが夫婦の元へと歩み寄る。
「でもあの言い方は無いな、減点」
「なァんだとぉおお…!?」
爆豪くんの形相に、夫婦は震え上がった。
『爆豪くん爆豪くん』
「あァ!?」
爆豪くんは不機嫌そうな顔でこちらを見るが、私は言葉を続けた。
『私がこの二人をそっちへ連れて行くから、テロや敵が来てないか確認お願いして良い?足元の岩場が安全かどうかも!』
「言われなくてもやっとるわ!!」
文句を言いながらも爆豪くんは少しずつ大人しくなり、早速足場の確認をしてくれるのか、こちらに背を向けて歩いて行った。
それを見た私は安堵の溜め息をつく。
「おぉ、爆豪が大人しくなった…!」
「前々から思ってたけど、カフェって爆豪の扱い結構上手いよな~…あ、切島もな!」
「んー?そもそも、"扱い"とかそういう風に考えてねェしなァ…?」
『二人とも、ちょっと手伝って~!』
切島くんと上鳴くんに支えてもらいながら、夫婦二人を爆豪くんの元へと移動させる。
「さっきン所、他に負傷者が居ねェか見てくるわ!」
「あ、俺も手伝う!」
切島くんに引き続き、上鳴くんが先ほどの岩場の方へと戻って行った。
『負傷した所を見せてください。もし出血していれば、止血しますね』
「ありがとう…」
『爆豪くーん!この辺りに敵は…』
居なかった?
そう聞こうとして振り返った、その時。
ドォオオオオン!!
派手な音と共に、近くの岩場が崩れた。
「どわぁぁあ!?」
「何だよコレぇ!?」
音のした方向から、切島くんと上鳴くんが全力で私達の元へと駆けてくる。
そして間入れずにアナウンスが流れた。
《「敵により大規模テロが発生!敵が姿を現し追撃を開始!現場のヒーロー候補生は敵を制圧しつつ、救助を続行してください!」》