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チュンチュンと小鳥の囀りが聞こえる。
『………ん…』
ふと、何かの拍子に目が開いた。
視界がぼんやりとしていて、脳はあまり働かない。
『(…あれ?いつの間にか…寝て、た…?)』
すぐ近くに置いてあったスマホの画面を見ると、まだ起床時間には一時間弱あった。
『(………寝よ…)』
ぼんやりしたままもう一度寝る体勢に入った時、なんとなく違和感を覚える。
『(なんか…枕、かたい…?)』
徐々に脳が覚醒していく感覚と共に、目もゆっくりしっかりと開いていく。
硬い枕だと思っていた物は、人の腕だった。
そして目線の少し上には…
切島くんの寝顔。
『!?』
驚いて後ろに仰け反ると、切島くんがもぞもぞと動き始めた。
「うぅーん…?」
『き、ききき切島くん…!?』
至近距離にある切島くんの顔を見て、かぁっと顔に熱が集まるのを感じた。
「んぁ?モカ…?」
寝ぼけ眼(まなこ)の切島くんとパチリと目が合う。
「…はよっ」
寝起き一番だからか、へにゃっと笑う切島くんに全身の体温が上がっていく。
『おはよ…あ、腕ごめんね!痺れたでしょ?』
昨日はどのタイミングで寝てしまったのかはあまり覚えておらず、起きたらこの体勢だったため、いつから切島くんが腕枕をしていてくれたのかは分からない。
私は身体を起こした。
『ん…まだ一時間以上あるのか…』
呟く私の横で、切島くんもゆっくりと身体を起こす。
「ふあぁああ~っ…もう一眠りくらい出来そうだな~…」
『うーん…あっ』
大声で欠伸をする切島くんに構わず私は一つ声を上げた。
『ちょっと身体動かしてこようかな…この後、仮免試験本番な訳だし…』
そう言いながら切島くんを見ると、切島くんはまだ目を擦って眠そうにしていた。
『切島くん、ここで寝てて良いよ』
「ん~…?…俺も行く…」
『え、大丈夫?眠くない?』
「問題無ェよ」
くぁあ、と未だに欠伸を噛み締めながら切島くんはベッドから起き上がった。
「ちょっと部屋戻って準備して来らぁ」
『分かった!んじゃまた後でね。中庭集合で良い?』
「んぉー…」
切島くんは返事も曖昧に、私の部屋を出て行った。
そのまま部屋で二度寝とかしちゃいそうだな。
まぁそれでも良いんだけど。
『…よしっ』
私はジャージに着替え始めた。
(上鳴くんおはよう~)
(おう葉隠、おはよ…って、うわ!アイツ等二人とも朝練までやってんのかよ…!?)