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切島くんとの実力差を思い知らされた後。
お風呂に入ったりご飯を食べたりしていると、あっという間に夜になっていた。
私は今、ガールズみんなと机を囲んで話をしている。
みんなで揃って話をするのは久し振りな気がするなぁ。
「フヘェエエ…毎日大変だァ…!」
「合宿訓練の名は伊達じゃないね!」
ソファーに雪崩れる三奈ちゃんに、透ちゃんが相槌を打つ。
「とは言え、仮免試験まで一週間も無いですわ」
私の左隣に座るヤオモモが、引き締まった顔でそう言った。
『もう一週間も無いのかぁ…』
「ヤオモモは、必殺技どう!?」
「うーん…やりたいことはあるのですが…まだ身体が追い付かないので、少しでも"個性"を伸ばしておく必要がありますわ…」
「梅雨ちゃんは?」
「私は蛙らしい技が完成しつつあるわ!きっと透ちゃんもびっくりよ!」
「モカちゃんは進んでる?」
『いやぁ~私は全然進んでなくてさ…行き詰まってるとこ』
私はみんなに苦笑をして見せた。
「珍しいね~」
「確かに…」
「お茶子ちゃんは?」
「…」
お茶子ちゃんは、透ちゃんの呼び掛けに無反応だ。
「…お茶子ちゃん?」
「うひゃん!!」
つん、と軽く突いただけで大声を上げるお茶子ちゃん。
「お疲れのようね」
「い、いやいやいや!疲れてなんかいられへん!まだまだこっから!」
「「『…』」」
…お茶子ちゃんは分かりやすい。
空元気を見せるお茶子ちゃんに、私達は何も言わずに視線を送った。
「…のはずなんだけど、なんだろうねぇ」
お茶子ちゃんは視線に居た堪れなくなったのか、小さく口を開く。
「最近無駄に心がざわつくんが多くてねぇ」
「恋だ!!」
「ギョ」
三奈ちゃんの声に肩を揺らすお茶子ちゃん。
それにしてもお茶子ちゃんの反応が…か、可愛い…!
「な、何!?故意!?知らん知らん!!」
「緑谷か飯田!?一緒に居ること多いよねぇ!」
「チャウワチャウワ!」
首をブンブンと振るがお茶子ちゃんは顔を真っ赤にし、そのまま"個性"を使って空中へと逃げた。
『浮いた!』
「誰!?どっち!?誰なの~!?」
「ゲロっちまいな?自白した方が罪、軽くなんだよ?」
「違うよホントに!私、そういうの本当…分からんし…!」
『可愛い…!お茶子ちゃん顔真っ赤だよ、可愛いぃい…!!』
「ふぇぇっ!?」
ブンブンと首を横に振るお茶子ちゃんが可愛くて更にイジりたくなってしまう。
「無理に詮索するのは良くないわ」
「えぇ。それより明日も早いですし、もうオヤスミしましょう」
ガールズの中でも大人組…
梅雨ちゃんとヤオモモが落ち着いた様子でそう言うが、三奈ちゃんは手足をバタつかせて口を開く。
「えーっ、やだぁー!もっと聞きたい~!何でもない話でも、強引に恋愛に結び付けたい~!」
「そんなんじゃっ…、っ!」
言い掛けて、ふと窓の外を見たお茶子ちゃん。
『(外に居るのかな?…"緑谷くん")』
それは正に"恋する乙女"の顔だった。