03
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「何だよこりゃ…負けた方がほぼ無傷で、勝った方が倒れてら…」
「"勝負"に負けて"試合"に勝った、というところか…」
『なるほど…』
「訓練だけど」
っていやいや、常闇くんの言葉に感心している場合じゃない。
『(緑谷くんの怪我、相当酷かった…私が回復させれば少しはマシに…)』
演習場へ駆け出そうとすると、
「モカ、大丈夫だ」
切島くんに肩を掴まれた。
「保健室へ」
「I know!」
どこからか現れたロボットが、緑谷くんを担架で運んでいくのをモニターで確認する。
『…』
そうだよね、これも授業なんだしきっとリカバリーガールが看てくれる。
しばらくすると、モニタールームに緑谷くん以外の三人がやって来た。
「まぁ、つっても、本戦のベストは飯田少年だけどな!」
「え、え!?」
「勝ったお茶子ちゃんか緑谷ちゃんじゃないの?」
オールマイトは笑顔を崩さずに続ける。
「うーんそうだなぁ〜、なぜだろうなぁ〜。分かる人ー?」
「はい、オールマイト先生!」
オールマイトの白々しいとも言える言葉に、私の目の前に立つヤオモモが挙手する。
「それは飯田さんが一番状況設定に順応していたからです。爆豪さんの行動は、戦闘を見ていた限り私怨丸出しの独断…そして先程、先生が仰っていた通り、屋内での大規模攻撃は愚策。緑谷さんも同様、受けたダメージから鑑みてもあの作戦は無謀としか言いようがありませんわ。麗日さんは中盤の気の緩み…そして、最後の攻撃が乱暴過ぎたこと。ハリボテを核として扱っていたら、あんな危険な行為は出来ませんわ。相手へ対策を熟し、核の争奪をきちんと想定していたからこそ、飯田さんは最後対応に遅れた。ヒーローチームの勝ちは、訓練という甘えから生じた反則のようなものですわ」
ヤオモモの120点とも言えそうな評価を聞いて、オールマイトはその場に固まっていた。
飯田くんはめっちゃ嬉しそうだ。
「(お、思ってたより言われた…)ま、まぁ、飯田少年もまだ硬過ぎる節はあったりするわけだが、まぁ正解だよ、くーっ!」
グッと親指を立ててるオールマイト。
「よーし!では場所を変えて第二戦を始めよう!今の講評を良く考えて、訓練に挑むように!」
「「『はい!』」」
…って、勢い良く返事をしたものの…
「…」
モニタールームの端に居る、魂の抜けたような爆豪くんが気になる。
でも今は何も言わないでおこう。
きっと緑谷くんと爆豪くんには、他人には口出し出来ない何か…
因縁のようなものがあるように感じた。
『(とにかく…次は私の番だ。今は集中していこう!)』
「モカちゃーん!頑張ろうね!」
『うん、頑張ろう!』
私達は意気込んだ。