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男性陣の2、3階を見終わった私達は、共同スペースに戻って休憩中。
『ふわ〜ぁあ…』
「でっけー欠伸だな!」
『ん、ちょっと眠くなってきた…』
「抜けるか?」
『んーん、まだ大丈夫』
軽く目を擦りながらそう言うと、切島くんはそっか、と呟いて視線をみんなの方へと戻した。
こうして私の様子を気に掛けてくれているのがちょっと嬉しい。
「釈然としねェ」
「あぁ奇遇だね、俺もしないんだ。釈然」
「そうだな」
「僕も☆」
言いたい放題言われた2.3階の男性陣は不服なようで、釈然としない様子だ。
「男子だけが言われっぱなしってのは変だよなァ?"大会"っつったよなァ?なら当然!女子の部屋も見て決めるべきじゃねえのかぁ!?」
峰田くんにビシィッと指を差された私達女性陣は目をぱちくりとさせる。
「誰がクラスイチのインテリアセンスの持ち主か、全員で決めるべきなんじゃねーのかぁあ!?」
「いいじゃん!」
「えっ…」
峰田くんの声に賛同した三奈ちゃんとは対象的に、何か言いたそうな響香ちゃん。
確かにガールズの部屋を見学出来るのはオイシイぞ。
『(眠いけど、もう少しだけ付き合っちゃおうかなぁ)』
私は軽く伸びをした。
***
「えーっとじゃあ…誰がクラスイチのインテリアセンスか、部屋王を決めるってことで!」
「部屋王?」
「別に決めなくても良いけどさ…」
響香ちゃんや尾白くんの言葉は聞き流してサクサクと司会進行していくのは三奈ちゃんだ。
「男子棟4階に住んでるのは、爆豪くん、切島くん、障子くんだよね?」
「爆豪くんは?」
ほんとだ、静かだと思ったら爆豪くんが居ない。
「ずっと前に"くだらねェ、先に寝る"って部屋行った。俺も眠い」
「じゃあ切島部屋!」
「ガンガン行こうぜ!」
眠いと言う切島くんの部屋から見に行くことになり、三奈ちゃんと透ちゃんの二人が飛び出した。
切島くんの部屋、実家のと変わってるのかな…どうなんだろ。
ちょっとドキドキしてきた。
「どーでも良いけど、たぶん女子には分かんねェぞ?この男らしさは!!」
ガチャリとドアを開ける切島くんに続き、みんなで部屋に入る。
「うん…」
「彼氏にやってほしくない部屋ランキング2位くらいにありそう」
「熱いね!熱苦しい!」
辛口な女性陣のコメントを聞いて、男性陣の中には悔しそうにする者や涙を流す者が居た。
「ほらな!!」
『あっははは、何そのランキング!』
「モカちゃんどーなの、この切島くんの部屋は!?」
「彼氏に出来るかコレ!?」
笑い声を上げた私に、透ちゃんや三奈ちゃんが迫って来る。
切島くんは柄にも無くそわそわした様子でこちらを伺い見ていた。
『うん、良いと思うよ!』
そう言い切ると、黄色い声や歓声が飛んで来た。
「!…モカ、お前ってヤツは…!うぉおーっ!!」
『わぁあ、ちょっ…切島くん…!』
雄叫びを上げながらみんなの前で抱き締められて恥ずかしくなった私は、べりっと切島くんを引き剥がした。
『(職場体験中に買った紅頼雄斗のマスコットとか、飾ってくれてる…嬉しいなぁ!)』
「見せ付けんなよっ余計熱苦しいわ!」
「そーだそーだ!」
上鳴くんや峰田くんにブーイングを飛ばされるが、今はそんなことは全く気にならなかった。