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鉄哲くんと一佳ちゃんとの会話を(一方的に)終了させた私は、そそくさとA組のみんなの元へと戻って来た。
「轟~!こっちにも火ィちょーだい!」
「皆さん!人の手を煩わせてばかりでは、火の熾し方も学べませんわよ!」
「いや、いいよ」
空いている適当な場所に新聞紙や木片、薪を積んでいく。
『んー、こんな感じかな…』
「下手くそかよ…退けクソ髪の女、邪魔だ」
一人で積み上げた薪を見ながら唸っていると、爆豪くんが私の隣に屈んだ。
そして爆豪くんはカチャカチャと私の積み上げた薪を手直ししてくれる。
『わ、ありがとう爆豪くん!あとカフェね』
「おっ!カフェ、薪サンキュー!」
『うん!』
爆豪くんが私を押し退け、薪を綺麗に並べている所を隣に屈んで見ていると、瀬呂くんに声を掛けられた。
「爆豪、爆発で火ィ点けれねぇ?」
『え、点けれたら凄過ぎない!?』
「点けれるわクソが!!」
爆豪くんがBOOM!!と容赦無く爆破したことにより、辺りは一瞬で黒焦げになってしまった。
「「『えぇぇ…』」」
「…」
瀬呂くんと常闇くんと私が頬を引き攣らせると、爆豪くんはバツが悪そうに立ち上がる。
そしてそのままどこかへと歩いて行ってしまった。
『と、とりあえずもっかい薪持って来るね!』
「お、おう…頼むわ」
瀬呂くんと短くやり取りを交わし、私はまた薪を拾うために立ち上がる。
私の隣ではお茶子ちゃんと三奈ちゃんが、轟くんを囲んで盛り上がっていた。
「うわぁ、ありがとー!」
「燃っえろ、燃っえろ!燃やし付くせー!」
「尽くしたらあかんよ?」
優しげにフッと笑う轟くんを見て、なんだか私は頬が緩む。
『(轟くんってこんなに優しく笑うんだ)』
轟くんとは然程話す方ではなく、ちゃんと話したのなんてUSJに向かうバスで隣の席だった時以来ではないだろうか。
あの時と今とでは、彼の纏う雰囲気が全く違うように感じる。
『(轟くんのことはあまりよく分からないけれど…なんか雰囲気良くなったな)』
そこまで考えていると、後ろから突然怒声が飛んで来た。
「オイ!!はよしろやクソ髪の女ァ!!」
『なっ…爆豪くん!?』
ビクッと肩を揺らせば、遠くから爆豪くんがこちらに向かって何やら吠えていた。
「薪拾うんだろ、あぁ゙!?」
『え、手伝ってくれるの!?ありがと~!』
先程バツの悪そうな顔をしてどこかに行ったと思っていた爆豪くんは、薪を拾いに行ってくれていたらしい。
遠くからでもよく響く彼の声に苦笑し、私は爆豪くんの元へと走った。
***
「「『いっただっきまーす!』」」
やっと晩ごはんの時間だ。
辺りは暗くなり、すっかり夜になっている。
「店とかで出したら微妙かもしれねェけど、この状況も相まって美味ェ!」
「言うなよ、野暮だな!」
切島くんの両隣には爆豪くんと瀬呂くんが腰掛けており、彼等は"美味い美味い"と声を上げながらもご飯を食べる手は止めない。
私は響香ちゃんの隣…切島くんの斜め前の席に座っている。
「ヤオモモ、がっつくねぇ!」
「えぇ」
別のテーブルの三奈ちゃんがヤオモモに話し掛けている。
「私の"個性"は脂質を様々な原子に変換して創造するので、たくさん蓄えるほどたくさん出せるのです」
「ウ○コみてぇ」
「…」
ぽつりとそう呟く瀬呂くんに、響香ちゃんと私は高速で瀬呂くんの席まで移動し…
「『謝れぇ!!』」
「すんまっせーん!!」
思いっ切りぶん殴った。
女子に、しかもヤオモモに、更に食事中に、何てことを言うのだ。
響香ちゃんと私は気を取り直して元居た席へと腰掛ける。
瀬呂くんが地面に倒れているがそれには構わず、響香ちゃんと私は食事を再開したのだった。