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「前方から3匹!左右に2匹ずつ!」
「総数7!…来るよ!!」
障子くんの複製腕と響香ちゃんのイヤホンジャックにより、魔獣の数、位置情報を手に入れる。
「よっしゃ、行くぜっ!」
それを聞いた瀬呂くんが前方へと飛び出した。
それを合図にみんなが一斉に走り出す。
私は怪我人が出た時に面倒を見る必要があるため、団体の一番後ろを走っている。
瀬呂くんは飛んでくる魔獣の翼にテープを巻き付け、そのまま落下させた。
「砂藤!切島!」
「「うぉおおおお!!」」
瀬呂くんの声に、今度は呼ばれた二人が飛び出す。
「オーラオラオラオラオラオラァ!!」
「フンッ!!」
硬化して連撃をする切島くんと、強化して猛獣を殴る砂藤くん。
「黒影!」
「アイヨ!」
常闇くんが黒影を解き放つ。
その隣では尾白くんが尻尾で別の魔獣に攻撃を繰り出していた。
「青山、今だ!」
「トドメね☆」
青山くんはネビルレーザーを放った。
「チックショオオオ!!お前等のせいでズボンビチャビチャじゃねーかぁあ!!」
「離れてろ峰田!…130万ボルトォオオ!!」
もぎもぎを投げ付ける峰田くんの隣から飛び出して来た上鳴くんが魔獣にしがみついて放電する。
「ウェ~イ…!」
『ちょっ…アホの上鳴くん、どこ行くの!?施設はこっちだよ!』
130万ボルトを放った上鳴くんがアホになってしまったため、私は彼の手首を掴んで、クラスメイト達に置いて行かれまいと走った。
上鳴くんは私に手首を掴まれたまま、ウェイウェイ言いながらもなんとか走って着いて来ているようだ。
「森の鳥達よ!悪しき獣をここから排除するのです!」
「ほいっと!」
「うわぁあ大変!やられちゃうー!」
「葉隠さん、ナイス囮ですわ!」
「ほらさ!」
「みなさん、伏せてください!」
森の中の鳥を従えて攻撃する口田くん、酸を撒く三奈ちゃん、囮の透ちゃんに…
ドン、ドォン!!
「やったね、ヤオモモ!」
大砲を構えるヤオモモ。
「いいよ、梅雨ちゃん!」
「任せて!ケローッ!」
「解除!」
無重力を使うお茶子ちゃんとタッグを組み、長い舌を使って魔獣を空に放り投げる梅雨ちゃん。
『(みんな、凄い…!)』
各々が自分の"個性"を上手く使って、魔獣を攻撃したりサポートをしたり…
先生方の居ないこの状況で、一切不安を感じずに要られるのはみんなが傍に居るからだろう。
「モカ、後ろ!」
『え?』
響香ちゃんの声に振り返れば、魔獣がこちらに迫っていた。
私は一度上鳴くんから手を離し…
『…っらぁ!!』
思いっ切り魔獣を蹴っ飛ばした。
「カフェさん、後は任せて!」
『ありがとう、尾白くん!』
流石に私の攻撃一発程度じゃ魔獣は倒せず、尾白くんが救けに来てくれたのでここは有り難く彼に任せることにする。
私は再度アホの上鳴くんの手首を掴んで走り出した。
「更に多数出現!」
「邪魔すんなよ半分野郎!」
「してねェ」
前の方では爆豪くんと轟くんの声が聞こえ、こんな時でも言い合いを欠かさない彼等に私は一人苦笑した。
「「うぉおおお!!」」
緑谷くんと飯田くんの声も聞こえる。
『怪我した子、居たら我慢しないで言ってねー!』
私は後ろからみんなに声を掛けながら走る。
おう!!と返してくれるみんな。
『(このクラスのみんなのためなら、どこまでも頑張れそうな気がする!)』
私はみんなの背中を見つめながら走り続けた。