14
name change
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
飯田くんは出席番号順に並ぶように言っていたが、私達は結局バラバラでバスに乗り込んだ。
私はなんと相澤先生の隣の窓側の席だ。
「一時間後一回止まる。その後はしばらく…」
「音楽流そうぜ!夏っぽいの!チ○ーブだ、チュー○!」
「バッカ夏といやキャ○ルの夏の終りだぜ!」
「終わるのかよ」
「ポッ○ーちょうだい」
「"しりとり"の"り"!」
「"り○な銀行"!"う"!」
「"ウン十万円"!」
「ねぇ○ッキーをちょうだいよ」
隣の相澤先生が振り返るも生徒達はみんな楽しそうに騒いでおり、先生の声はみんなに届いていない。
相澤先生はそんなみんなを見て呆れたような顔をしていた。
「…まぁ良いか、ワイワイできるのも今の内だけだ」
『な、何ですかそれ…すごく怖いんですけど…』
何か含みのある言い方をする相澤先生に、私は思わず顔を引き攣らせた。
***
しばらくしてバスを降りる。
「休憩だー…」
「おしっこおしっこ…」
『うわぁ~!森だ、山だ、大自然だ~!』
私はバスから少し離れて景色を楽しむ。
空気が美味しい、素敵な所だ。
「つか何ここ、パーキングじゃなくね?」
「ねえあれ?B組は?」
「お、おしっこ…」
キョロキョロする切島くんや三奈ちゃんを見て、相澤先生が口を開いた。
「何の目的も無くでは、意味が薄いからなぁ」
「「『え?』」」
「トトトトイレは…?」
相澤先生の言う意味が理解できず、私達は口を揃えて聞き返す。
するとどこからやって来たのか、茶髪の女性が現れた。
「よーぅ、イレイザー!」
「御無沙汰してます」
そんな女性に深々と頭を下げる相澤先生が珍しかったので驚いていると、もう一人女性がやって来た。
「煌めく眼でロックオン!」
「キュートにキャットにスティンガー!」
「「ワイルド・ワイルド・プッシーキャッツ!!」」
「「『…』」」
女性二人は何やら決め台詞とポーズを決めている。
クラスメイトのみんなはそれを見て固まっている…私も例外ではない。
更に、その傍らに立っている小さな男の子が冷めた目で女性二人…もといプッシーキャッツを見ていた。
「今回お世話になるヒーロー、プッシーキャッツの皆さんだ」
「連名事務所を構える4名1チームのヒーロー集団!山岳救助等を得意とするベテランチームだよ!!」
『出た、ヒーローオタク!』
相澤先生の言葉に、ヒーローオタクの緑谷くんが大興奮しながら説明をしてくれる。
赤い方はマンダレイ、青い方はピクシーボブと言う名だそうだ。
「キャリアは今年で12年にもな「心は18!!」
話している途中でピクシーボブに顔面を掴まれた緑谷くんは物理的に黙らせられていた。
「心は…?」
「18!!」
「「(必死かよ…)」」
『あはははっ』
迷い無く即答する緑谷くんに、私は声を上げて笑った。