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放課後となった今、私は困っている。
「なぁなぁカフェ、今からお茶行こうぜ!」
上鳴電気くん。
チャラいけれど、明るくて話しやすい人。
机に顔を伏せて、放課後だけど少し寝てから帰ろうとしていた私だったのだが、この上鳴くんに起こされたのだ。
私の机に手を付いて興奮気味に言う彼に、何と言って断ろうかと考える。
行くのが嫌な訳でも予定がある訳でもないし、寧ろ行きたいくらいなんだけど…
今日の個性把握テストで"個性"を使い過ぎたため、非常に眠いのだ。
「カフェ、切島と仲良いんだろ?切島も一緒で良いからさぁ」
「一緒で良いってなんだよおい!」
近くに居た切島くんの腕を掴みながら、行こう行こうと騒ぐ上鳴くん。
『んんん~…行きたいのは山々なんだけどちょっと疲れてて。ごめん、また今度ね』
ていうか相澤先生に"放課後マックで談笑したかったならお生憎"って言われたところなのに、まだ元気有り余ってるって凄過ぎる。
「あ、言ったかんな!?んじゃ、連絡先だけ交換しとこーぜ!はい、スマホ出して!」
『ん…ふぁい』
あくびをしながらスマホを差し出すと、上鳴くんは手早くそれを操作する。
そしてまた私に返してくれた。
「…っし、オッケー!そんじゃまた今度行こうな!」
『ふわぁあ~い…』
上鳴くんは大人しく帰宅することにしたのか、荷物を持って私の机から離れた。
「じゃーまた明日な!切島も!」
「おう!お疲れー!」
『またね~』
帰り支度を済ませたみんなと共に、上鳴くんは手を振りながら去って行った。
「俺等も帰るか?」
『ん~…そだね、帰ろっか』
ここで仮眠を取るより、帰ってから寝た方が良いか。
そう思い、荷物を纏める。
切島くんとは"流れ"で行動することが多いので、今日も"流れ"で一緒に帰るということなのだろう。
同じ中学出身なだけあって家も割と近いしね。
三奈ちゃんは他の子と帰ってしまったようだ。
「んじゃ、行くか!」
『ほーい』
切島くんの後に続こうとした時、後ろから呼び止められた。
「あ、あのっ!カフェさん!」
振り返ればそこに居たのは緑谷くんだった。
『緑谷くんどうしたの?あ、指の怪我もう大丈夫?』
視線を彼の指に落とせば彼はへらりと笑う。
「うん!リカバリーガールに看てもらったしもう大丈夫だよ!」
『そっか、それなら良かったぁ』
リカバリーガールに看てもらえれば心配は無用だ。
「今日はほんとありがとう!助かったよ!」
『全然!また怪我したら言ってね』
「ありがとう…!じゃあまた明日!」
『うん、明日ね!』
短くやり取りをして手を振り、緑谷くんと別れる。
「モカ~!置いてくぞ~!」
少し離れたところで切島くんがこちらに手を振っているのが見える。
『今行くー!』
明日からも頑張ろう。
(カフェさん…回復の"個性"凄いし、良い人だ…!帰ったらヒーローノートに纏めなきゃ!)