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『(切島くんも他のみんなの試験も気になる…!けど…!)』
私はモニターに映る緑谷くんと爆豪くんを眺める。
『(この二人からは目が離せない…)』
たぶんリカバリーガールも同じなんだろう、彼女も私と同じようにモニターを見上げていた。
真っ直ぐに歩き始める爆豪くんに緑谷くんが何か話し掛けているが、爆豪くんはそれを完全に無視しているようだ。
しばらくして緑谷くんが爆豪くんに駆け寄ったその時、爆豪くんが緑谷くんの顔面を殴り飛ばした。
『!』
画面に映る爆豪くんの表情は、見たこともないくらい酷く歪んでいて。
それでも負けずに爆豪くんに話し掛ける緑谷くんに対して、爆豪くんが何か怒鳴っている。
それに対して珍しく、緑谷くんも怒鳴り返していた。
…かと思えば。
突然の激的な風圧によって二人は吹き飛ばされ、一瞬にして街がめちゃくちゃになった。
『来た!オールマイトだ…!』
オールマイトが二人に向かって踏み込む。
緑谷くんは逃げるが爆豪くんは立ち向かい、爆破攻撃を仕掛ける。
二人の息はバラバラだ。
そして煙に紛れて爆豪くんがオールマイトに飛び掛かった…
かと思えば、オールマイトに顔面を握られてしまった。
『!』
そんな爆豪くんを見ると、ドクッと自分の心臓が跳ねた。
USJ事件の時の、死柄木弔に顔を握られた時の私と被って見えたからだ。
『…』
私は頭を横に振ってその思考を掻き消し、画面に視線を戻す。
爆豪くんは顔面を掴まれたままオールマイトに連続的に爆破攻撃を浴びせていた。
『(普通、顔掴まれたら避けようとするよね…)』
爆豪くんの"攻撃"に対する執着は計り知れないな…。
今度はオールマイトが爆豪くんの腕と頭を掴んで、コンクリートに叩き付ける。
そして、ぽかんとしていた緑谷くんの前にオールマイトが現れ、緑谷くんは反射的に飛び退いた。
『(待って緑谷くん、そっちはさっき爆豪くんが…!)』
案の定、二人はぶつかってその場に倒れ込んだ。
「こりゃひどいね…」
『…』
リカバリーガールの言葉に私は何も答えられずにいた。
と、その時。
《「報告だよ、条件達成最初のチームは轟・八百万チーム!」》
やば、ちゃんと見てなかった…!
リカバリーガールの放送にハッとした私がモニターを見上げる。
そこには相澤先生の手首にカフスを掛けるヤオモモと轟くんが映し出されていた。
『うわぁあ、凄い…!二人とも、もうクリアしちゃったんだ…!』
「なんだかんだ甘い男だこと」
リカバリーガールが苦笑する。
「さて、もうすぐ怪我をしたあの子達がここへやって来る訳だが…アンタ、さっきのあの子達の戦い、しっかり見ていたね?どの部位をどうやって怪我したのか」
『…!』
こちらに背を向けていたリカバリーガールが振り返った。
「アンタの試験内容は"怪我人全員の回復をさせること"だよ」