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あれから、時間が過ぎるのはあっという間だった。
爆豪くんと切島くんと共に、放課後は居残り勉強、休日はファミレスで勉強…と言う日が続いた。
爆豪くんの教え方は超スパルタだった。
しかも物理的なスパルタ。
終始、切島くんは教科書を丸めたもので殴られていたし、私は怒鳴られていた。
けれど、ごちゃごちゃと要らない説明は省いてくれて、とても分かりやすかった。
そんなこんなで筆記試験を終えて、やって来たるは演習試験当日。
戦闘服に着替えて集合場所に行くと、目の前にはずらりと先生方が並んでいた。
『お…おぉ…なんか凄い威圧感…』
「こうして見ると、プロヒーロー勢揃いって感じだな~…」
先生方の雰囲気に圧倒されていると、相澤先生が口を開いた。
「それじゃあ、演習試験を始めていく。この試験でも勿論赤点はある。林間合宿行きたけりゃみっともねぇヘマはするなよ」
「ん?先生多いな…?」
確かに、先生の数が非常に多いのは先程から気になっていた。
「諸君なら事前に情報を仕入れて何するか薄々分かってるとは思うが…」
「入試みてぇなロボ無双だろ!」
「花火!カレー!肝試しー!」
事前に仕入れた情報によるとロボットと対戦するとのことだったので、相手がロボなら!とテンションの上がる上鳴くんと三奈ちゃん。
「残念!諸事情があって今回から内容を変更しちゃうのさ!」
軽やかな声と共にひょこっと出て来たのは…
「「『校長先生!』」」
根津校長だった。
「変更って…」
「これからは対人戦闘活動を見据えた、より実戦に近い教えを重視するのさ!と言う訳で…諸君にはこれから二人一組で、ここに居る教師一人と戦闘を行ってもらう!」
『!』
校長先生の発言に私は息を呑んだ。
「先…生方と…!?」
『ていうか二人一組って…一人余るんじゃ…』
「それに関しては後で説明する。尚、ペアの組と対戦する教師は既に決定済み。動きの傾向や成績、親密度…諸々を踏まえて独断で組ませてもらったから発表していくぞ」
相澤先生は淡々と話を進めていく。
「まず轟と八百万がチームで…俺とだ」
相澤先生はニヤリと笑みを浮かべた。
「そして緑谷と…爆豪がチーム。で、相手は…」
「私が…する!」
空からやってきたのはオールマイト。
「「オールマイトが!?」」
「協力して勝ちに来いよ、お二人さん」
「「…」」
緑谷くんと爆豪くんは複雑な表情で顔を見合わせていた。
『(この二人が一組になってオールマイトと戦うなんて、ちょっと厳し過ぎるんじゃ…)』
「それじゃあ組み合わせと対戦する相手を一気に発表するよ!」
ミッドナイトの声に私は背筋を正した。
『(誰と組むかも重要だな…)』
切島くん&砂藤くんvsセメントス先生。
梅雨ちゃん&常闇くんvsエクトプラズム先生。
尾白くん&飯田くんvsパワーローダー先生。
轟くん&ヤオモモvs相澤先生。
お茶子ちゃん&青山くんvs13号先生。
上鳴くん&三奈ちゃんvs校長先生。
響香ちゃん&口田くんvsプレゼント・マイク先生。
透ちゃん&障子くんvsスナイプ先生。
瀬呂くん&峰田くんvsミッドナイト先生。
緑谷くん&爆豪くんvsオールマイト先生。
そして…
「カフェさんは…一人よ」
「「『え…!?』」」
ミッドナイトの声を聞いて、みんなの視線が私に集まる。
『ちょ、え、なんっ…?私だけ一人とか…酷くないですか…!?』
ふるふると挙手しながら半泣き状態でミッドナイトに意見する。
だって只でさえ私の"個性"は戦闘に不向きなのに。
「フフ、アナタの場合は"戦闘"じゃないの」
『戦闘じゃ…ない…?』
もったいぶる言い方をするミッドナイトに首を傾げていると…
「アンタにゃアタシが後から説明するよ」
『リカバリーガール!』
雄英の屋台骨、リカバリーガールがやって来た。
「それぞれステージを用意してある、全員一斉スタートだ。試験の概要については対戦相手から説明される。移動は学内バスだ…時間が勿体無い、速やかに乗れ」
相澤先生の指示のもと、みんなはそれぞれのバスへと乗り込む。
『(みんな…頑張ろうね…!)』
バスに乗る前に、私はみんなをぐるりと見回した。
「『!』」
切島くんと目が合う。
「『…』」
私達はお互いに親指を立て合った。