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あの後私のターンがやって来てなんとか頑張るも、機動力のあるみんなの"個性"には勝てなかった。
『いや~悔しいな~…私何も出来なかったし…』
「アタシも」
私の言葉に響香ちゃんも頷いている。
オールマイトの授業が終わり、私達ガールズは更衣室に向かっていた。
「麗日とか余裕だったんじゃない!?」
「よ、余裕とちゃうよ…!」
三奈ちゃんとお茶子ちゃんのやり取りを聞きながら私達は更衣室に入った。
「あ、汗拭きシート切らしちゃった!」
『私の使う?』
「スプレーならあるよ~!」
みんなで話しながら着替えていく。
「そーいえばさ!モカ、切島と仲直りしたんだね!」
三奈ちゃんの声にみんなが反応して、一斉に私を見る。
「安心しましたわ…!いつも仲の良い御二人の間に、突然壁が出来たように感じていましたもの…」
「ホント良かったよ~!二人の空気が悪かったら、周りの空気も落ち込んじゃうし!」
『みんな…心配掛けてごめんね。もう大丈夫だよ!』
私が笑ってそう言うと、みんなも笑ってくれた。
こんなに優しい子達がクラスメイトで、私は本当に幸せだ。
辺りの空気が和んだところで、隣の部屋から何やら大声が聞こえてくる。
「…っ!」
「…、…!!」
この声は…峰田くんと飯田くん…だろうか?
珍しい二人の言い合いに、私達は着替えながら聞き耳を立てる。
"覗き"やら"やめろ"やら、峰田くんと飯田くん以外の声も聞こえてきた。
「…まさか…峰田ちゃん…!」
「たぶんそのまさかっぽい…!?」
「みんな!ここ見て!」
透ちゃんの声にみんなでそちらを向く。
するとそこには…
穴の空いた壁があった。
そしてその穴は隣の男子更衣室と繋がっているようで、男子の声が良く聞こえる。
『んん…?』
試しに私がその穴を覗いてみるが、その先は何も見えない。
何か紙のようなもので塞がれているようだ。
「峰田くんやめたまえ!ノゾキは立派なハンザイ行為だ!」
「オイラのリトルミネタはもう立派なバンザイ行為なんだよ!!」
『(誰ウマだよ!)』
思わず心の中でツッコむ。
そして私が壁の穴から目を離したそのタイミングで、ビリィッと何かが破れる音がした。
「モカ、ウチに任せて!」
『うぉっ?』
ドンッと肩を押し退けられたかと思えば、響香ちゃんがイヤホンジャックを穴の中に突っ込んだ。
「八百万のヤオヨロッパイ…芦戸の腰つき、葉隠の浮かぶ下着…!カフェの隠れ曲線美!麗日のうららかボディに蛙吹の意外オッパァアアアア」
『(丸聞こえだよ峰田くん…)』
「ギャアアアアア!!」
峰田くんの絶叫が辺りに響き渡った。
イヤホンジャックのプラグの先端で、穴の向こうに居た峰田くんを目潰ししてくれたらしい。
「ありがとう響香ちゃん…!」
「なんて卑劣…!すぐに塞いでしまいましょう!」
「(ウチだけ何も言われてなかったな…)」
『響香ちゃん大丈夫?…揉もうか?』
「アホか」
ツッコミは健在だが、なぜか少し落ち込んだ様子の響香ちゃん。
私はとりあえずそんな響香ちゃんを抱き締めておいた。
「(む、胸が…!これか、切島が天国とか言ってたモカの胸…!)」