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オールマイトが救難信号を出し、それと同時に飛び出したのは瀬呂くん、三奈ちゃん、飯田くんだ。
「ほら見ろ!こんなゴチャついたとこは、上行くのが定石っ!」
「となると滞空性能の高い瀬呂が有利か…」
得意気な切島くんに、障子くんは頷いている。
「ちょっと今回俺にうってつけ過ぎ、る…っ!?」
突如、瀬呂くんの横を横切った緑色の光。
「うってつけ過ぎる…!修行に!」
「「『おぉお、緑谷(くん)!?』」」
それは緑谷くんだった。
「何だその動き、嘘だろ!?」
「凄い、ぴょんぴょん…!なんかまるで…」
『(爆豪くんみたいだ…!)』
「…!」
ちらりと隣に居る爆豪くんを見ると、彼は拳を強く握り締めていた。
「(俺の動き!俺が職場体験でバカみてェな時間過ごしてる間に、また…また…っ!)」
『…爆豪く、』
「っ」
思わず爆豪くんに伸ばした手を、パシッと払われた。
最近仲良くなってきたと思っていたがために、少し出しゃばり過ぎたかな…
私は内心で反省する。
「カフェさん…」
「モカちゃん…」
その様子をヤオモモやお茶子ちゃんが心配そうに見ていたため、私は苦笑を返しておいた。
「…」
切島くんが何も言わずそれを見ていたとは知らずに。
「緑谷、跳んでんの!?」
「骨折克服かよ!」
三奈ちゃんや尾白くんも、緑谷くんの動きに驚いているようだ。
みんなが緑谷くんの方へと目線を戻す。
このまま緑谷くんがオールマイトの元へ辿り着くかと思えば…
「…へっ?」
緑谷くんは足を滑らせて底の方へと落ちてしまった。
***
「フィニーッシュ!ありがとう、そしておめでとう!」
「あざーっす!」
勝ったのは瀬呂くんだ。
嬉しそうにしている彼とは反対に、他のみんなは悔しがっている。
「きーっ悔しい!」
「緑谷くん、大丈夫か?」
「なるほど…」
緑谷くんは倒れた状態のまま、また何かブツブツと呟いている。
「一番は瀬呂少年だったが、みんな入学時より"個性"の使い方に幅が出て来たぞ!この調子で期末テストに向け、準備を始めてくれ!」
「「「はい!」」」
「一組目退場!次の組、位置に着いて!」
"期末テスト"。
その響きに、思わず私は苦い顔をした。