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「ハイ私が来た」
戦闘服に着替えた私達の前に立つのは、一週間ぶりに見るオールマイトだ。
「てな感じでやって行く訳だけどもね、ハイ、ヒーロー基礎学ね!久し振りだ少年少女、元気か!?」
「ヌルっと入ったな」
「久々なのにな」
「パターンが尽きたのかしら」
『ちょ、それ言わないであげて?』
オールマイトを前に、私達はヒソヒソと話す。
「職場体験直後ってことで、今回は遊びの要素を含めた救助訓練レースだ!」
「救助訓練ならUSJでやるべきではないのですか!?」
いつものように飯田くんが挙手をしてオールマイトに質問をする。
「あそこは災害時の訓練になるからなぁ。私は何て言ったかな?そう、レース!ここは運動場γ(ガンマ)!」
オールマイトが授業内容の説明をしてくれる。
この複雑に入り組んだ迷路のような密集地帯で、五人四組に別れて一組ずつ訓練を行うというもの。
オールマイトがどこかで救難信号を出したら町外れから一斉スタートし、誰が一番にオールマイトを助けることができるかの競争だそうだ。
また人数の関係で一組だけ六人の所もあるらしいが、これはレースなので一人増えた所で何も変わらないだろう。
「もちろん建物の被害は最小限にな!」
「指差すなよ…!」
オールマイトに指を差され、爆豪くんはそっぽを向いていた。
「じゃあ初めの組は位置について!」
初めの組のメンバーは、緑谷くん、尾白くん、飯田くん、瀬呂くん、三奈ちゃんだ。
私達は適当な位置に座る。
「飯田まだ完治してないんだろ?見学すりゃ良いのに…」
「クラスでも機動力良いヤツが固まったな…!」
「うーん、強いて言うなら緑谷さんが若干不利かしら…」
「確かにぶっちゃけアイツの評価ってまだ定まんないんだよねー」
「何か成す度、大怪我してますからね…」
『うん…心配だね、緑谷くん』
私は緑谷くんの背中を見る。
大丈夫かな…確かに緑谷くんの超パワーは凄いけれど…。
「トップ予想な!俺瀬呂が一位!」
「あー…うーん、でも尾白もあるぜ?」
「オイラは芦戸!アイツ運動神経すっげーぞ!」
「デクが最下位!」
『おーい、トップ予想だぞー』
私は爆豪くんに苦笑する。
やっぱり爆豪くんは緑谷くんを意識しているようだ。
「怪我のハンデはあっても、飯田くんな気がするなー…」
「ケロ」
意外なことに胡座をかいているお茶子ちゃんに、梅雨ちゃんは頷く。
「それでは行くぞ!スタート!」
オールマイトの声に、みんなは一斉に飛び出した。