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そして、クラスメイトの体験先の話が耳に入ってくる。
敵退治、避難誘導、トレーニングやパトロール…
隣国からの密航者を捕えた子も居るようだ…
凄過ぎる、もうプロの領域だ。
「たった一週間で変化凄ェな…」
「変化?違うぜ上鳴、女ってのは元々悪魔のような本性を隠し持ってんのさ!」
「Mt.レディのとこで何見た!?俺は割とちやほやされて楽しかったけどな!まぁ一番変化と言うか大変だったのはお前等三人だな!」
上鳴くんの言葉に私達は、緑谷くん達の方へ振り返る。
「そうそう、ヒーロー殺し!」
『大変な目に遭ったね…みんな』
「命あって何よりだぜ、マジでさ!」
「心配しましたわ…」
「エンデヴァーが救けてくれたんだってな!」
「凄いね!流石No.2ヒーロー!」
散らばっていた私達クラスメイトが、みんな緑谷くん達へと声を掛ける。
「…そうだな、救けられた」
「うん…」
轟くんと緑谷くんは暗い顔をしており、やっぱり怖い思いをしたんだなとなんとなく感じ取る。
「俺ニュースとか見たけどさ…ヒーロー殺し、敵連合とも繋がってたんだろ?もしあんな恐ろしい奴がUSJ来てたらと思うと、ゾッとするよ」
尾白くんの言葉に私は頷いた。
「でもさぁ、確かに怖ェけどさ。尾白、動画見た?」
「動画って…ヒーロー殺しの?」
「そう!あれ見ると一本気っつーか、執念っつーか、カッコ良くね?とか思っちゃわね?」
上鳴くんは、職場体験先で私が爆豪くんに見せた、ヒーロー殺しの動画のことを言っているのだろう。
その気持ちは分かるが、その件は今ここで言うことじゃ…
「上鳴くん…!」
「え?あっ…飯…っワリ!」
緑谷くんが上鳴くんを諭すと、上鳴くんは焦ったように口元に手を持って行く。
そう、ニュースによると飯田くんのお兄さん…
インゲニウムはヒーロー殺しによって、ヒーロー生命を失うことになってしまったのだ…。
「いや、いいさ。確かに信念の男ではあった。クールだと思う人が居るのも分かる。ただ奴は信念の果てに粛清という手段を選んだ。どんな考えを持とうともそこだけは間違いなんだ」
『…』
「…」
飯田くんの、冷静さに驚いた。
身内が、自分の尊敬する人物が襲われてこんな風に冷静で居られるなんて…
彼は相当強い心の持ち主なのだろう。
「俺のような者をこれ以上出さぬためにも!改めてヒーローの道を俺は歩む!!」
独特の決めポーズを見せる飯田くんに、私は声を上げて笑った。
『っはは!相変わらず変なポーズ!』
「変とは何だ!」
「おぉ、飯田くん…!」
「さぁ、そろそろ始業だ!全員席に着きたまえ!」
「うるさい…」
「上鳴が変な話すっから!」
「なんか…すみませんでした」
落ち込んだ様子の上鳴くんの背中を軽く叩いて、私は席に着いた。