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今日も職場体験が終わり、シャワーと夕食を済ませ、爆豪くんにお菓子を渡して部屋へと戻った私。
本当は爆豪くんの部屋に居座って少し話したい気分だったんだけど、"はよ寝ろクソカス"と軽くあしらわれたため、素直に自室に居る状態だ。
今朝、再購入した紅頼雄斗のマスコットを手に取り眺める。
『(切島くん…)』
最近、気が付けば切島くんのことばかり考えてしまう自分が居る。
昨夜私が死柄木弔のために"個性"を使ったことを知れば、切島くんは私のことをどう思うのだろう。
熱血で真っ直ぐな彼のことだ。
ヒーロー志望である私が敵連合のボスに回復手当てを施すことを…救けることを…
きっと、許してはくれないだろう。
私は、そっと自分の唇に指を添えてみる。
『………死柄木、弔…っ』
唇を舐められた時の、何とも言えない感覚が脳裏に蘇り、私は唇を強く噛み締めた。
口腔内に鉄の味が広がる。
『(…うわ、唇切れたぁ。最悪だ〜…)』
ハァ…と溜め息をついたそのタイミングでスマホが鳴り始めた。
着信だ。
画面を見てみる。
"切島鋭児郎"
私は何を考えるよりも先に、通話ボタンを押した。
『もっ…もしもし!』
《「お、出たぁマジか!?」》
『掛けてきといて驚く!?』
久し振りのやり取りがこれだ。
なんだか気まずくなる前に戻ったみたいで楽しい。
切島くんと電話すること自体久し振りなのに、彼の声が私のすぐ耳元で聞こえてきてなんとなくむず痒い気持ちになる。
《「今時間大丈夫か?」》
『大丈夫!今日の体験終わったの?』
《「そー!今日は早めに終わったから、さっきまで鉄哲と筋トレしてた!」》
『え、鉄哲くんってB組の?』
《「ビックリだろ!?職場体験先までだだ被りなんだぜ。まぁ楽しくやってっけどよ!」》
ハハハと笑う彼はいつもの通り元気なようで安心した。
《「モカは調子どうだ?」》
『こっちも毎日充実してる!あ、爆豪くんも体験先一緒だったんだよ〜!元気にしてるよ!』
《「おー、マジか爆豪元気か!良かった!」》
体育祭の後から気まずくなっていたこと等忘れたかのように、私達はたくさん話し込んだ。