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朝。
『爆豪くん、おはよう!昨日はありがとね!』
ジーニアス事務所で会って一番に、私は爆豪くんに感謝の気持ちを伝えた。
昨日あの後、雨が止むなり爆豪くんに着いて帰った私はシャワーを浴び、軽食を食べて速攻で眠りについた。
もしあの時あの場所を爆豪くんが通っていなければ…
なんて考えたくもない。
「…」
『ていうか髪、セットしなくて良いの?ベストジーニストに注意されない?』
私はスキニーを履き、いつもより少し早起きして、昨日ベストジーニストに纏めてもらった髪型の真似をしてセットしてみた訳だが…
爆豪くんはジーンズを履いただけで髪型はいつも通りだった。
「だァから!!誰がンな訳分かんねーことっ…」
「訳は昨日説明しただろう」
『ベストジーニスト!』
これまた朝一番から爆豪くんを縛り、登場したのはベストジーニストだ。
『おはようございます!本日もよろしくお願いしますっ』
「おはよう。昨日教えた、目上の人への敬語を早速使っているのか…元々君は悪くなかったが、良い進歩だな」
『あ、ありがとうございます…!』
ベストジーニストに褒められた…嬉しい。
「君はセットの仕方が分からないようだな…君の場合は、こうだ!」
昨日と同じく、速攻で爆豪くんの髪を8:2にセットしたベストジーニスト。
爆豪くんは昨日のように暴れたり文句を言ったりはしなかった。
やっぱり嫌なものは嫌なようでプルプルしてるけれど。
「今日は主に規範となるヒーロー像の説明をして、昨日の復習と応用、相棒の手伝いをしてもらう」
『はい!』
「と言う訳で今日もピッチリ平常運行。タイトなジーンズで心身共に引き締めよう」
「「「シュア!ベストジーニスト!」」」
***爆豪視点
昨日公園でコイツを見付けたのは偶然なんかじゃねェ。
俺が探し回って見付けたんだ。
正直、クソ面倒くさかった。
別に俺がコイツを探し回る理由なんざねェが…
職場体験初日の朝、クラスのヤツ等と別れる時にクソ髪に捕まったのが原因だ。
"なァ爆豪!お前ベストジーニストん所行くんだろ?"
"あ?"
"本人から直接聞いた訳じゃねぇけど、たぶんモカも同じ所みてぇなんだ。俺は別ん所でさ…"
"…何が言いてェんだ、ハッキリ言えや"
"モカのこと、頼んだっ!頼りにしてんぜ!…あ、やっべぇ電車来た!じゃーな爆豪、風邪引くなよ!"
そう言って笑って俺に手を振って行ったクソ髪に、勝手にコイツを託されたからだ。
それで後から文句言われたら鬱陶しいから探しに行った、そんだけだ。
まァ俺に文句垂れ込んで来た日にゃあ、容赦無くブチ殺すけどなァ…!
『爆豪くん、表情筋鍛える練習でもしてんの?そんなニヒルな顔、何も今やらなくても…』
「…殺す」
『怖い怖いごめんなさい』
俺はコイツに向かって掌を構えた。
***爆豪視点終了