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『お…おぉぉ…!』
「…っ」
目の前には前髪を8:2にカッチリと分け、全体的にワックスで纏めたヘアスタイルに仕上がった爆豪くんが肩を震わせて立っている。
普段の爆豪くんからは想像もつかない姿だ。
『キマってるね!なんかエリート戦士みたい!お坊ちゃんみたいで良いじゃん、爆豪くん!』
「うるせぇ黙れ死ね、クソカスが!!」
未だ拘束されている爆豪くんは非常に不機嫌なようだ。
いつものツンツンヘアーの面影が無い。
「その口も矯正する必要があるな…教育し甲斐がありそうだ」
ベストジーニストは私達の元へと近付いてきた。
***
きっちりとしたヘアスタイルとジーンズにより身も心も引き締まった私達。
あの後は事務所の相棒の方々に自己紹介をして、敬語や言葉遣い、目上の人への礼儀作法を学んだ。
なんだか本当に就活生になった気分だ。
学んだことは社会に出てから非常に役に立ちそうで、爆豪くんは不満そうにしていたけれど私は胸がいっぱいだった。
『(戦うだけじゃダメなんだ…まずは大人になるための知識を身につけなきゃ、社会人としてやっていけない)』
ヒーローになるために今まで自分がしてきたことと言えば、筋トレや組み手くらいだったから、視野が広くなった気がする。
そして今日は職場体験初日と言うことで、少し早めの時間に解散となった。
とは言ってももう日も暮れているためどこへも出掛けないけれど。
シャワーを浴びて、与えられた部屋で軽くストレッチをする。
『そう言えばここ何日かは筋トレしてなかったなぁ…』
自分の部屋の模様替えをしたり、カフェに行ったり、切島くんのことを考えたりでバタバタしていたことを思い返す。
『切島くん、職場体験上手くやってるかな…』
また切島くんのことを考えてしまっていたため、即座に思考を掻き消す。
『…そうだ、ちょっと走りに行こう!』
今日は電車で移動したりベストジーニストに色々教えてもらったりで、全く身体を動かしていない。
早く解散したから時間も余ってるし。
『(スマホ持って行こうかな、どうしようかな…ちょっと走るだけだし大丈夫か)』
財布等も置いていこう。
私はスマホをテーブルに置き、早速ジャージに着替えた。