10
name change
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
体育祭の振り替え休日。
休日一日目の昨日は体術の稽古の後に勉強し、自室に置いてある物の断捨離と掃除で潰れてしまった。
部屋の物は思い切ってたくさん捨ててしまったけれど、おかげでだいぶスッキリしたと思う。
切島くんから"特訓しようぜ"というメッセージが来ていたけれど、"少し身体を休めたい"と返事をしたため、特訓は無しだった。
そして休日二日目の今日。
今日は梅雨ちゃんとお茶子ちゃんと共にショッピングモールへ買い物に行って来た。
そこでインテリア(と言っても小物類がメイン)を新調した。
更にショッピングモールでは物間くんと一佳ちゃんに遭遇した。
物間くんとは話したこと無かったけれど、"チアの衣装着てみんなの前でイチャつき始めるリア充アピール系女子"とやたら嫌味を言われ、驚いていると一佳ちゃんが謝りながら彼を制してくれた。
仲の良さげな彼女等は彼氏彼女と言うよりも、それこそ"相棒"と言うか"相方"のような雰囲気に見て取れた。
傍から見たら切島くんと私もあんな感じなのかなぁなんて考えてしまい、その場では慌てて考えるのをやめた。
また驚くことに、ショッピングモール内で梅雨ちゃんとお茶子ちゃんと三人で居ると、知らない人達にたくさん声を掛けられた。
"体育祭お疲れ様"、"凄かったね"等と。
私は然程目立った成績は残していないというのに、突然知名度が上がるなんて流石雄英だ。
そして今は帰宅して自室に居る。
『ただいま~…』
買ってきたインテリア類を早速部屋に置いてみる。
うん、割と雰囲気が落ち着いたなぁ。
想像以上に大人っぽくなっちゃった気もするけれど、まぁ良しとしよう。
ザァァア…
外は雨。
この雨は明日まで続くようだ。
『…』
手元のスマホに視線を落とす。
"昨日は身体ちゃんと休められたか?今日は特訓出来そうか?"
"休めたよ、ありがとう!ただごめんね、今日は先約があるんだ"
"了解!んじゃまた明日学校でな!"
今朝の切島くんとのメッセージを見て、ハァと溜め息をついた。
『…』
昨日も今日も、私の心の中は切島くんのことでいっぱいだった。
考えないでおこうとしても無理なものは無理。
何をしていても"切島くん"が私の頭にこびりついて離れないのだ。
こんなの、どうやって気持ちを抑えろと言うのだ。
『雨、やだなぁ』
明日になったら止んでてくれないかな。
私の意に反して、雨は勢いを増すばかりだった。