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『(…切島くん…高校生になってから、恋愛を意識し始めたって…?)』
"高校生にもなれば恋愛のこととか意識し出す頃だろ"って。
『(…好きな人が出来たって…高校に入ってから…?)』
しかも"参考にしようと思った"って。
てことはつまり…
"私は本命じゃない"ってことだ。
そこまで理解すると、冷や汗が止まらなくなった。
『…』
自惚れだけど、切島くんは私のことを好いてくれてるのかと…思ってた…。
けど、それも全部、私の勘違いだったってことだ。
『…』
なんだ、私大馬鹿じゃん。
恥ずかしいヤツ。
私だけだったのか、こんなに想っていたのは。
なんだ、切島くんは他に好きな人が出来たのか。
なんだ、なんだ、なんだ。
『…っ』
頭の中がぐるぐると回っているような感覚に陥る。
心なしか気分が悪い。
「どうしたモカ?なんか顔色悪ィぞ?」
切島くんは私を心配してくれるが正直それどころではない。
『ん…体育祭の疲れが出ちゃったのかも』
切島くんに、他に好きな人が出来たなら…私は。
切島くんの"相棒"の私は…
それを潔く受け入れてあげないといけないよね。
『(他に好きな人が出来たことによって、きっと切島くんの時間はその人へ割かれる。今後、私のことは後回しにされる)』
それならせめて…嫌われたくない。
気兼ね無く彼と話が出来る、今の関係を維持しておきたい。
『(応援…しなきゃ…)』
「そっか!遅くまでワリィな…」
こんなに素敵な切島くんだ。
この私が好きになった切島くんだ。
『…』
私が切島くんとずっと一緒に居ると、その好きな人と切島くんは関係を発展させにくいだろう。
じゃあ、
『今日はもう帰ろっか?』
「おう!」
彼から離れた方が良いんだ。
『…』
私の思考は半分ヤケになっていた。
(一番近かったはずの彼の存在が、突然遠くに感じた)