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リカバリーガールの出張保健所へ私達は向かった…が、またも追い返されてしまった。
緑谷くんはこれから手術らしい…大丈夫かな…。
『(心配だ…)』
保健室を追い出された私達は大人しく観客席に戻った。
ステージはすっかり元通りになり、その後は次々に試合が進められていった。
「レシプロ…バースト!」
塩崎さんの背後に回り、場外まで走って彼女を押し出した飯田くん。
うわぁ、めちゃくちゃ速い…あれは避けられないな。
それに、戦い方が凄く紳士だ。
格好良いぞ、飯田くん…!
「塩崎さん場外!飯田くんの勝利!」
***
「黒影(ダークシャドウ)!」
「アイヨ!」
「うっ!?」
三奈ちゃんは黒影によって場外に押し出され尻餅をついた。
「芦戸さん場外、常闇くんの勝利!」
常闇くんと言えば、一回戦の対ヤオモモの時も、相手の身体を気遣っていたな…。
「うへぇ…こっちも瞬殺かよ…」
『常闇くんめっちゃ紳士的だけど、その余裕が悔しいね…』
「常闇ちゃんの黒影、凄いわ…ケロ?」
梅雨ちゃんの声に前を見ると、落ち込んでいる様子のお茶子ちゃんが居た。
「緑谷ちゃんのことが心配?」
「手術だって言ってたし…」
「リカバリーガールなんだから心配ねぇって!」
「そうよ」
『お茶子ちゃん、大丈夫だよ!』
「…うん!」
みんなで励ましの言葉を掛けると、苦笑しがらもお茶子ちゃんは頷いてくれた。
『(次は切島くんと爆豪くんの試合だ…!)』
***
「どぉおおりゃあああ!!」
「ぬぁあああああああ!!」
切島くんのパンチで爆豪くんの頬に傷が出来るがそれをものともせず、爆豪くんが爆破で切島くんのお腹に攻撃を決める。
『あぁっ!今のは流石に避けれないか…!』
「カウンター!」
「ハッハー!効かねェってのこの爆発さん太郎がぁ!」
モロに爆破を喰らったかと思ったが切島くんは硬化しており、爆豪くんの攻撃は効いていないようだった。
そして爆豪くんに隙を与えずパンチラッシュを繰り出す。
「うるぁ!っらぁ!!」
《「切島の猛攻に中々手が出せない爆豪!」》
「はよ倒れろ!!」
爆豪くんは切島くんの攻撃を避けているだけだ。
『(切島くん…スロースターターの爆豪くんに時間を与えずに速攻で終わらせるつもりだ…!爆豪くんは汗をかけばかくほど"個性"の威力が増すから…)』
その時、爆豪くんが切島くんに爆破攻撃を繰り出した。
『(モロだ!でも硬化の切島くんには効かな…)』
《「再びカウンター!…なんだぁ!?さっきと違って効いてる!?」》
爆破を喰らった切島くんは先程とは違い、吹き飛ばされてしまった。
『(切島くん…硬化が…)』
「テメェ全身ガチガチに気張り続けてんだろ!?その状態で速攻仕掛けてちゃ、いずれどっか綻ぶわ!!」
「!」
そう、人には限度と言うものがある。
序盤であれだけ硬化をし続けていた切島くんは、硬化の保ち時間が短くなってきているのだ。
でも…
『(なんで…!?いつもちゃんと使い時を考えて…時間配分考えて、"個性"使ってるのに…!)』
「くっ…!」
『…!』
なんだろう、上手く言えないけれど…
切島くんは爆豪くんと戦っているはずなのに。
彼と目が合っているような気がした。
切島くんが、私を意識しているような気がした。
…なんとなくだけど、伝わってくる。
『………切島くん…』
その時、ドォンと言う派手な音と共に煙がステージを覆った。
爆豪くんは、真正面から切島くんに爆破の連撃を決める。
「うらぁ!うらうらうらぁああ!!」
「うっ…このっ…!」
「トドメ!…死ねぇええ!!」
爆豪くんは掛け声と共に、切島くんの身体をぶっ飛ばしてしまった。
「まァ、俺と持久戦やらねえってのも分かるけどな」
「切島くん戦闘不能!爆豪くんの勝利!」
《「爆豪、エゲツない絨毯爆撃で三回戦進出!!これでベスト4が出揃った!」》
切島くんが、負けてしまった。