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「緑谷ってヤツ、攻撃する度傷付いてちゃなぁ…」
「それでも攻撃したんだろ!」
「騎馬戦までは面白いヤツと思ったんだがなぁ…」
轟くんと緑谷くんの試合が終わり、二人の戦いを観客席の人達は評価している。
「デクくん…」
あれじゃあ使えない、等と言われているのが聞こえて私はムッとしたけれど、それ以上にお茶子ちゃんの悲しそうな顔を見ていられなくて。
『…お茶子ちゃん!緑谷くんの様子見に行こう!』
「え!?」
お茶子ちゃんの手を取ってそう言えば彼女は驚いていた。
『ほら、ステージ壊れちゃって次の試合まで時間もあるしさ!』
「麗日くんカフェくん、俺も良いか!?」
「私も見に行きたいわ」
飯田くんと梅雨ちゃんもこちらにやって来て、緑谷くんの様子を見に行きたいと言う。
『よし、じゃあ早速行こう!』
勢い良く立ち上がる。
すると隣の席から手が伸びて来て、パシッと腕を掴まれた。
『ん、どうしたの?切島くん』
座ったままこちらを見上げる切島くんは、慌てたように私から腕を離した。
「あ、ワリィ、そこのペットボトルと間違えた!」
『誰の腕が…ペットボトルだってェ?』
「いやマジでごめん」
ペットボトルと私の腕を間違えるなんて失礼極まりない…
そんなに太いのかな…ショックだ。
「さ、峰田ちゃんも行くわよ」
「えぇ~、俺も?」
『うん、行こ行こ!』
梅雨ちゃんが隣に座っていた峰田くんを舌で連れ出す。
今はとりあえず緑谷くんの容態が心配だ。
私はお茶子ちゃんやみんなと共に出張保健所へ向かった。
「…」
「おーい切島、聞いてっか?」
「あ、ワリィ。何だ?」
「だから…」
切島くんが私の背を見つめていたとは知らずに。
***
そして早速やって来たのはリカバリーガールの出張保健所。
ここに来るのは今日何度目だろう。
保健所と言うには可愛過ぎる看板が印象的だ。
「「『デ(緑)ク(谷)くん!!』」」
焦る気持ちを抑え切れず、ノックをするのも忘れてみんなでドアを開け、緑谷くんの居るベッドに駆け寄った。
「大丈夫!?…あ、はじめまして…」
「やぁ…」
緑谷くんの傍らには金髪の痩せ細った男性が立っていた。
誰だろう、学校の関係者の人かな?
お茶子ちゃんが礼儀正しく挨拶をしている。
「騒がしいねぇ!」
「みんな…次の試合は…?」
「ステージ大崩壊のため、しはらく補修タイムだそうだ」
「怖かったぜ緑谷ぁ…あれじゃあプロも欲しがんねぇよ…」
『ちょっと峰田くん!』
「塩塗りこんで行くスタイル、感心しないわ」
「でもそうじゃんかぁ!」
わざとか無意識か、塩を塗り込む峰田くんを梅雨ちゃんはベロで、私はゲンコツでシバいた。
「うるさいよほら、心配するのはいいがこれから手術さね!」
「「『手術!?』」」
そんな、手術なんて…今から!?
考えている間にも私達はリカバリーガールに部屋から押し出される。
「ほら行った行った!」
「でも…」
「手術ってオオゴトじゃん!」
「怪我は完治するのでしょうか!?」
「ケロ…」
『私にも手伝わせてくださっ…』
「良いからアタシに任せな!!」
言い終わる前に、私達は部屋の外へと追い出されてしまった。