閑話・肆
正直、俺は迷ってたんだ。
渡すべきなのか・・・それとも。
大体、アイツが俺をどう思ってんのか知らねぇし。
それでも、俺はしっかり用意してんだがな。
けど、要らないって突き返されても・・・困る。
俺はチョコレート食わねぇしよ。
しかも渡す所なんて誰にも見られたくねぇ・・・って事で。
「あ~眠ぃ・・・」
俺は朝早くから会社に出勤して待っていた。
眠気覚ましに煙草を吸っても。
ちっとも目が覚めねぇ。
もう何本目か分からない煙草に火を点ける。
「あ、甘寧」
・・・やっと来たか。って、随分早ぇな。
「甘寧こそ。珍しいじゃない」
ったく、俺が早く出勤してんのがそんなに珍しいかよ!
「お前を待ってたんだよ」
俺はそう云って用意しておいた袋を押し付けるように渡した。
中身を覗いたお前は嬉しそうな顔をしてくれて・・・。
「ありがとう!甘寧!!」
と、笑顔を見せた。
くそっ・・・可愛いじゃねぇか!!
「御礼にコーヒー奢るよ」
百円玉を出しながら云ったお前に、俺は・・・コーヒーとか、ジュースとか。
そんなものより。
「え~?じゃ、紅茶?ジンジャーエール?」
お前の・・・。
―チュ
「虫歯になるなよ!」
俺は照れ隠しに、云い捨てて走り出した。
渡すべきなのか・・・それとも。
大体、アイツが俺をどう思ってんのか知らねぇし。
それでも、俺はしっかり用意してんだがな。
けど、要らないって突き返されても・・・困る。
俺はチョコレート食わねぇしよ。
しかも渡す所なんて誰にも見られたくねぇ・・・って事で。
「あ~眠ぃ・・・」
俺は朝早くから会社に出勤して待っていた。
眠気覚ましに煙草を吸っても。
ちっとも目が覚めねぇ。
もう何本目か分からない煙草に火を点ける。
「あ、甘寧」
・・・やっと来たか。って、随分早ぇな。
「甘寧こそ。珍しいじゃない」
ったく、俺が早く出勤してんのがそんなに珍しいかよ!
「お前を待ってたんだよ」
俺はそう云って用意しておいた袋を押し付けるように渡した。
中身を覗いたお前は嬉しそうな顔をしてくれて・・・。
「ありがとう!甘寧!!」
と、笑顔を見せた。
くそっ・・・可愛いじゃねぇか!!
「御礼にコーヒー奢るよ」
百円玉を出しながら云ったお前に、俺は・・・コーヒーとか、ジュースとか。
そんなものより。
「え~?じゃ、紅茶?ジンジャーエール?」
お前の・・・。
―チュ
「虫歯になるなよ!」
俺は照れ隠しに、云い捨てて走り出した。