未完成
貴女のお名前
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わが恋終わざるが如く、この曲もまた終わざるべし
ふと、元親の撥を持つ手が止まり、曲が途切れる。
「・・・元親様?」
元親の三味線に聴き入っていた名無しさんが元親を訝し気に見遣る。
元親は三味線を横に置き、
「名無しさん、今日は此処までだ」
と名無しさんを返す。
翌日、再び名無しさんは続きを聴きたくて元親を訪れた。
「昨日の曲を聴かせて下さいませ」
元親に三味線と撥を渡す。
元親は受け取り、奏で始めた。
目を閉じ、聴き入る名無しさん。
が、途中でまた途切れる。
名無しさんは目を開け、元親を見る。
「また・・昨日と同じところ・・・」
「ふ・・・分かるのか」
口の端を歪めて元親が笑う。
馬鹿にされている・・と思った名無しさんは元親を睨み付け、
「馬鹿にしないで下さい。それ位、分かります」
とぷうっと顔を膨らませる。
「ふっ・・・上等。名無しさん、今日も此処までだ。」
膨れる名無しさんの頭を撫でて名無しさんを返す。
また翌日、名無しさんは元親を訪れた。
(どうしても最後まで聴いてみたい・・・)
ふと、元親の撥を持つ手が止まり、曲が途切れる。
「・・・元親様?」
元親の三味線に聴き入っていた名無しさんが元親を訝し気に見遣る。
元親は三味線を横に置き、
「名無しさん、今日は此処までだ」
と名無しさんを返す。
翌日、再び名無しさんは続きを聴きたくて元親を訪れた。
「昨日の曲を聴かせて下さいませ」
元親に三味線と撥を渡す。
元親は受け取り、奏で始めた。
目を閉じ、聴き入る名無しさん。
が、途中でまた途切れる。
名無しさんは目を開け、元親を見る。
「また・・昨日と同じところ・・・」
「ふ・・・分かるのか」
口の端を歪めて元親が笑う。
馬鹿にされている・・と思った名無しさんは元親を睨み付け、
「馬鹿にしないで下さい。それ位、分かります」
とぷうっと顔を膨らませる。
「ふっ・・・上等。名無しさん、今日も此処までだ。」
膨れる名無しさんの頭を撫でて名無しさんを返す。
また翌日、名無しさんは元親を訪れた。
(どうしても最後まで聴いてみたい・・・)