シェエラザード
貴女のお名前
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夜な夜な話をしよう。
月の頃、孫権の部屋に笑い声が溢れていた。
「本当か!?ははっ、名無しさんらしいな!」
「後で怒られちゃいました。やっぱりあれはマズかったかなぁ?」
―でもね、それで、それからね、と名無しさんが今日の出来事を孫権に話し続ける。
愛おしそうに名無しさんを見つめ、話を聞く孫権。
「あ、もう大分時間が遅くなりましたね」
ふと、月を見上げ、名無しさんが孫権に別れを告げる。
「あぁ・・名無しさんと過ごす時間は速く過ぎてしまうな」
名残惜しそうに孫権は名無しさんの頭を撫でた。
「お休み、名無しさん。また明日、待っている」
「はい。孫権様、お休みなさい」
孫呉の女官、名無しさんは孫権の部屋に夜な夜なやって来ては、話をして帰っていく。
父、孫堅が亡くなり、後を追う様に兄、孫策が亡くなってふさぎ込んでいた孫権を励まそうと部屋を訪れ始めたのだ。
その甲斐あって、いつしか孫権は名無しさんの話を聞くのが楽しみになり、随分と明るくなった。
そして――
(早く明日が来ないものか・・・)
と、望む様になった。
月の頃、孫権の部屋に笑い声が溢れていた。
「本当か!?ははっ、名無しさんらしいな!」
「後で怒られちゃいました。やっぱりあれはマズかったかなぁ?」
―でもね、それで、それからね、と名無しさんが今日の出来事を孫権に話し続ける。
愛おしそうに名無しさんを見つめ、話を聞く孫権。
「あ、もう大分時間が遅くなりましたね」
ふと、月を見上げ、名無しさんが孫権に別れを告げる。
「あぁ・・名無しさんと過ごす時間は速く過ぎてしまうな」
名残惜しそうに孫権は名無しさんの頭を撫でた。
「お休み、名無しさん。また明日、待っている」
「はい。孫権様、お休みなさい」
孫呉の女官、名無しさんは孫権の部屋に夜な夜なやって来ては、話をして帰っていく。
父、孫堅が亡くなり、後を追う様に兄、孫策が亡くなってふさぎ込んでいた孫権を励まそうと部屋を訪れ始めたのだ。
その甲斐あって、いつしか孫権は名無しさんの話を聞くのが楽しみになり、随分と明るくなった。
そして――
(早く明日が来ないものか・・・)
と、望む様になった。