春
貴女のお名前
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そよそよと
桜舞う。
木に登ると、見渡す世界が
とても綺麗で。
風に紛れて。
遠くで俺を呼ぶ声がする。
・・・あぁ、名無しさんか。
俺を捜しているのだろうか?
何度も俺を呼んでいる。
声を掛けようと思ったが、止めた。
少し意地悪をしてみよう。
それに、もっと俺の名を・・・。
「義経様~?義経様~」
キョロキョロとしながら俺を捜す名無しさんは可愛く見えて。このまま眺めていたい。
見付けられない自分が情けないとでも思ったのか名無しさんは涙をうっすらと浮かべている。
・・・そろそろ出てやるか。
「名無しさんっ。ここだ!」
高い幹から低い幹へと移動し、木の上から名無しさんに声を掛ける。
「義経様っ!?」
パタパタと駆け寄り俺を見上げる名無しさん。
驚いたような、怒っているようで泣いている。
「もぅっ・・・いらっしゃるなら返事位して下さい!」
「ははっ・・・すまない。桜に見とれていてな、気付かなかった」
・・・本当は名無しさんに見とれていたんだがな。
―こっちへ来い。
そう云って名無しさんに手を差し出す。
名無しさんが躊躇いながら俺の手に捕まるとグッと引き上げる。
「きゃっ・・・」
桜舞う。
木に登ると、見渡す世界が
とても綺麗で。
風に紛れて。
遠くで俺を呼ぶ声がする。
・・・あぁ、名無しさんか。
俺を捜しているのだろうか?
何度も俺を呼んでいる。
声を掛けようと思ったが、止めた。
少し意地悪をしてみよう。
それに、もっと俺の名を・・・。
「義経様~?義経様~」
キョロキョロとしながら俺を捜す名無しさんは可愛く見えて。このまま眺めていたい。
見付けられない自分が情けないとでも思ったのか名無しさんは涙をうっすらと浮かべている。
・・・そろそろ出てやるか。
「名無しさんっ。ここだ!」
高い幹から低い幹へと移動し、木の上から名無しさんに声を掛ける。
「義経様っ!?」
パタパタと駆け寄り俺を見上げる名無しさん。
驚いたような、怒っているようで泣いている。
「もぅっ・・・いらっしゃるなら返事位して下さい!」
「ははっ・・・すまない。桜に見とれていてな、気付かなかった」
・・・本当は名無しさんに見とれていたんだがな。
―こっちへ来い。
そう云って名無しさんに手を差し出す。
名無しさんが躊躇いながら俺の手に捕まるとグッと引き上げる。
「きゃっ・・・」
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