戦国bsr読み切り短編集
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
小満――万物が次第に成長して、一定の大きさに達して来る頃を差す。
二十四節気の一つで、この時期になると畑では若葉がしっかりと根付き、林や森は新緑が常緑となり辺り一面緑が原になる。
光を受け風をまとう緑は、緑の大群でもってわたしたちの目を楽しませてくれる。
畑の手入れをしていた小十郎が、また手を止めその光景を眺めていた。
最も好きな季節の一つだから、何度体感してもたまらないんだろうなぁ。
「気持ちのいい季節であることはいいことなのよ。ただ、必要以外の緑も元気いっぱいなのは残念無念」
ぶち、と音を立てながら、畑に生えた雑草を引っこ抜く。
植物が元気ということは、それに分類される雑草だって元気。つまり、小十郎の畑に人手が必要な時期でもあるのだ。
という訳で、草取りのため貴重な休みに駆り出されているあたし。
「あー、ちょっとくらい影ってくれてもいいじゃんかー。おてんとさま、元気よすぎー」
「ぼやいてねえで、腰据えて雑草抜けよ」
手が止まりかけたのを咎められる。
さっきまで180度よそを向いてたのに、アナタの視界は馬並みですか。
心の中で突っ込んでみるが、突っ込んだ分だけ心のパワーがなくなるので早々に止めにした。
炎天下に近い中の作業は、自我を奪っていくからね……(遠い目)。
「もうちょいしたら、昼飯にするか」
はーいと簡単に返事をしつつ黙々と手を動かす。
ふと落ちる影に視線だけを横に向ければ、あたしがいる所に小十郎が影を作ってくれたのだ。
多分、もうしばらく緑を眺めていたい、作業が止まるが許せ、という意思表示。
はいはい、その分あたしが手を動かしますよ。
緑に囚われるあなたの顔、好きだからね。
もうちょっとと言わず、しばらく眺めてちょーだいな。
緑とあなたに囚われる、そんな季節。
二十四節気の一つで、この時期になると畑では若葉がしっかりと根付き、林や森は新緑が常緑となり辺り一面緑が原になる。
光を受け風をまとう緑は、緑の大群でもってわたしたちの目を楽しませてくれる。
畑の手入れをしていた小十郎が、また手を止めその光景を眺めていた。
最も好きな季節の一つだから、何度体感してもたまらないんだろうなぁ。
「気持ちのいい季節であることはいいことなのよ。ただ、必要以外の緑も元気いっぱいなのは残念無念」
ぶち、と音を立てながら、畑に生えた雑草を引っこ抜く。
植物が元気ということは、それに分類される雑草だって元気。つまり、小十郎の畑に人手が必要な時期でもあるのだ。
という訳で、草取りのため貴重な休みに駆り出されているあたし。
「あー、ちょっとくらい影ってくれてもいいじゃんかー。おてんとさま、元気よすぎー」
「ぼやいてねえで、腰据えて雑草抜けよ」
手が止まりかけたのを咎められる。
さっきまで180度よそを向いてたのに、アナタの視界は馬並みですか。
心の中で突っ込んでみるが、突っ込んだ分だけ心のパワーがなくなるので早々に止めにした。
炎天下に近い中の作業は、自我を奪っていくからね……(遠い目)。
「もうちょいしたら、昼飯にするか」
はーいと簡単に返事をしつつ黙々と手を動かす。
ふと落ちる影に視線だけを横に向ければ、あたしがいる所に小十郎が影を作ってくれたのだ。
多分、もうしばらく緑を眺めていたい、作業が止まるが許せ、という意思表示。
はいはい、その分あたしが手を動かしますよ。
緑に囚われるあなたの顔、好きだからね。
もうちょっとと言わず、しばらく眺めてちょーだいな。
緑とあなたに囚われる、そんな季節。