戦国bsr読み切り短編集
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
どうも、旦那さんの様子がおかしい。
いつもに増して、眉間のシワが深い。
「小十郎ー?」
「……ああ」
分かってるから、返事をさせるような言葉は言ってくれるな。
背中がそんなことを言ってる。
けど、ご飯出来たよと続ければ、済まないと言ってくれた。
おしゃべりとかじゃなく、ちゃんと用があって呼んだのが分かったからみたいで。
でも、いただきますの後はまただんまり。
むしの居所が悪いんじゃない。
でも、体調が悪い訳でもなさそう。
どうしたのかな?
注意深く観察してたら、
「っ……」
ご飯を食べてる時、わずかに顔をしかめた。
「……ねえ、まさか虫歯?」
「違う」
「口内炎?」
「……いや」
小十郎は、観念したように左頬を指差した。
「親知らずだ」
私も思わず顔をしかめた。実は先月、抜歯したばかりなのだ。
親知らずが絡む痛さは、なったものにしか分からないもの!
「それは痛いわね。じゃあ、早速……」
待て、と手で制される。
かかりつけの歯医者の電話番号を押しかけた手を止め、旦那さんを見つめれば。
「……抜歯ってのは、やっぱ痛えのか?」
困ったような、切ないような。
とにかく、もの珍しい表情をした。
あの小十郎がだ。
「っ!!」
私は、悶絶して思わずその場で壁を叩いた。
だって、可愛いんだもん!!
「何やってやがる」
それよりどうなんだと眉を潜めるから、にっこり笑ってみせた。
「抜く時は麻酔するから平気。生え方次第じゃ、スポン!って抜ける場合もあるし、大丈夫!」
でも、尚も不安そうな旦那さん。
なので、ぎゅーってしてあげました。
「怖いよね。でも、大丈夫、大丈夫。痛い、つらいは私と分かち合おう?」
ね?と言えば、ようやく落ち着いたらしい。
胸に顔を埋めスリスリした後(密かにまた悶絶した)、意を決して歯医者に電話してた。
数日後、スポンと抜ける方の抜歯だったらしく、晴れやかな表情になった旦那さんは、快気祝いとか言って外食しようと言い出した。
大袈裟な気もするけど、嬉しそうな顔を見られるのは、やっぱり嬉しいもんね。
夫婦とは、嫌な感情は半分、喜びは倍になる存在なのだなと思った。
そんな今日は、「いい夫婦の日」です。
いつもに増して、眉間のシワが深い。
「小十郎ー?」
「……ああ」
分かってるから、返事をさせるような言葉は言ってくれるな。
背中がそんなことを言ってる。
けど、ご飯出来たよと続ければ、済まないと言ってくれた。
おしゃべりとかじゃなく、ちゃんと用があって呼んだのが分かったからみたいで。
でも、いただきますの後はまただんまり。
むしの居所が悪いんじゃない。
でも、体調が悪い訳でもなさそう。
どうしたのかな?
注意深く観察してたら、
「っ……」
ご飯を食べてる時、わずかに顔をしかめた。
「……ねえ、まさか虫歯?」
「違う」
「口内炎?」
「……いや」
小十郎は、観念したように左頬を指差した。
「親知らずだ」
私も思わず顔をしかめた。実は先月、抜歯したばかりなのだ。
親知らずが絡む痛さは、なったものにしか分からないもの!
「それは痛いわね。じゃあ、早速……」
待て、と手で制される。
かかりつけの歯医者の電話番号を押しかけた手を止め、旦那さんを見つめれば。
「……抜歯ってのは、やっぱ痛えのか?」
困ったような、切ないような。
とにかく、もの珍しい表情をした。
あの小十郎がだ。
「っ!!」
私は、悶絶して思わずその場で壁を叩いた。
だって、可愛いんだもん!!
「何やってやがる」
それよりどうなんだと眉を潜めるから、にっこり笑ってみせた。
「抜く時は麻酔するから平気。生え方次第じゃ、スポン!って抜ける場合もあるし、大丈夫!」
でも、尚も不安そうな旦那さん。
なので、ぎゅーってしてあげました。
「怖いよね。でも、大丈夫、大丈夫。痛い、つらいは私と分かち合おう?」
ね?と言えば、ようやく落ち着いたらしい。
胸に顔を埋めスリスリした後(密かにまた悶絶した)、意を決して歯医者に電話してた。
数日後、スポンと抜ける方の抜歯だったらしく、晴れやかな表情になった旦那さんは、快気祝いとか言って外食しようと言い出した。
大袈裟な気もするけど、嬉しそうな顔を見られるのは、やっぱり嬉しいもんね。
夫婦とは、嫌な感情は半分、喜びは倍になる存在なのだなと思った。
そんな今日は、「いい夫婦の日」です。