戦国bsr読み切り短編集
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“男性から愛する女性へ、フラワーバレンタインはいかが?”
「今は、そんなもんまで存在すんのか」
会社帰り、小十郎は袋いっぱいのチョコを抱えた帰路で見かけた花屋のポスターに目を奪われていた。
逆チョコや友チョコは聞いたことあるが、フラワーバレンタインは初耳である。
だが、思えば、本来バレンタインは男性から女性に物を贈る風習である。そう考えれば、男性が意中の女性に花を贈ったとしても何ら問題はない。
ようは、日本の風習で考えるから驚くだけなのだ。
「……すみません、これを贈呈用にお願いします」
論理武装をしてから、小十郎は花束を買った。
待ちの姿勢でいたら、いつまでたっても気付いてもらえないであろう女性に贈るためである。
袋いっぱいに入っているチョコの贈り主たちには申し訳ないが、生憎この中に貰いたいチョコはない。
「……ああ、悪いな突然。この後、暇か?」
弾けそうな心臓を何とかなだめつつ電話をかける。
入社試験よりはるかに緊張したそれを終わらせれば、深いため息の後、覚悟が定まった。
急いで自宅に戻り、チョコだけ置いて再び寒さの厳しい外に出かける。
肩に担いだ花束を相棒に、小十郎は告白という名の戦場へと向かったのだった。
「今は、そんなもんまで存在すんのか」
会社帰り、小十郎は袋いっぱいのチョコを抱えた帰路で見かけた花屋のポスターに目を奪われていた。
逆チョコや友チョコは聞いたことあるが、フラワーバレンタインは初耳である。
だが、思えば、本来バレンタインは男性から女性に物を贈る風習である。そう考えれば、男性が意中の女性に花を贈ったとしても何ら問題はない。
ようは、日本の風習で考えるから驚くだけなのだ。
「……すみません、これを贈呈用にお願いします」
論理武装をしてから、小十郎は花束を買った。
待ちの姿勢でいたら、いつまでたっても気付いてもらえないであろう女性に贈るためである。
袋いっぱいに入っているチョコの贈り主たちには申し訳ないが、生憎この中に貰いたいチョコはない。
「……ああ、悪いな突然。この後、暇か?」
弾けそうな心臓を何とかなだめつつ電話をかける。
入社試験よりはるかに緊張したそれを終わらせれば、深いため息の後、覚悟が定まった。
急いで自宅に戻り、チョコだけ置いて再び寒さの厳しい外に出かける。
肩に担いだ花束を相棒に、小十郎は告白という名の戦場へと向かったのだった。