戦国bsr読み切り短編集
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じぃっと見つめれば、幸村が遂に耐え兼ねて口を開いた。
「そんなにおかしいか?」
「逆。男子なのに、何でそんなにモコモコした格好が似合うのよ」
家が隣同士で、自室の窓を開ければ幸村の部屋はすぐそこで、幼なじみという間柄もあってよく窓越しに会話していた。
真冬はさすがに敬遠していたが、今年はお互い受験生で、大学は間違いなく別々だから、勉強の合間にどちらからともなく窓を開けて会話を始めることが多い今日この頃。
この日も例に漏れず会話をしていると、寒いからと幸村が羽織った上着はもこもこしたフリースで、パイル生地であろうそれが幸村のかわいさを引き立たせている。
あまりにも似合いすぎて違和感のないその姿に見とれていると、幸村が耐え兼ねて口を開き冒頭のやり取りに戻るのだが、やはり目が幸村から離せない。
「……そんなに見つめられたら、困る」
ふいと視線を反らせば、耳まで赤い。
「じゃ、見ない」
「なっ、ま、待っ……!」
容赦なく窓を閉めれば、ガラス越しにくしゅんとなった顔が見えた。
(……ヤバイなぁ。幸村いじめて遊ぶの、病み付きになりそう)
にんまりしたところでそっと窓を開ける。
「見てもいいなら、開けるけど?」
隙間から覗けば、向こう側に輝く笑顔。
幼なじみって役得と思いつつ、幸村の可愛い姿を独り占め出来るこの環境に感謝したのだった。
(了)
「そんなにおかしいか?」
「逆。男子なのに、何でそんなにモコモコした格好が似合うのよ」
家が隣同士で、自室の窓を開ければ幸村の部屋はすぐそこで、幼なじみという間柄もあってよく窓越しに会話していた。
真冬はさすがに敬遠していたが、今年はお互い受験生で、大学は間違いなく別々だから、勉強の合間にどちらからともなく窓を開けて会話を始めることが多い今日この頃。
この日も例に漏れず会話をしていると、寒いからと幸村が羽織った上着はもこもこしたフリースで、パイル生地であろうそれが幸村のかわいさを引き立たせている。
あまりにも似合いすぎて違和感のないその姿に見とれていると、幸村が耐え兼ねて口を開き冒頭のやり取りに戻るのだが、やはり目が幸村から離せない。
「……そんなに見つめられたら、困る」
ふいと視線を反らせば、耳まで赤い。
「じゃ、見ない」
「なっ、ま、待っ……!」
容赦なく窓を閉めれば、ガラス越しにくしゅんとなった顔が見えた。
(……ヤバイなぁ。幸村いじめて遊ぶの、病み付きになりそう)
にんまりしたところでそっと窓を開ける。
「見てもいいなら、開けるけど?」
隙間から覗けば、向こう側に輝く笑顔。
幼なじみって役得と思いつつ、幸村の可愛い姿を独り占め出来るこの環境に感謝したのだった。
(了)