キミはどうしたいか
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イレギュラーゲートが一斉に閉じたことで、残党狩りは素早く済んだ。おかげで、人的被害は最小限に抑えられ、結果としてボーダーの面目躍如は果たされた。
「しかし、これではっきりとしたね。彼女が動くところ、イレギュラーゲートあり、と」
根付が、隣市への補償額を見て眉根をひそめた。
「では、あの者の行動範囲をこの三門に限定するということで異論はないか」
城戸の言葉に、全員が頷く。
「ゲートの動向に法則性がない以上、あれの身の置き所を本部にしておくのは危険だと言いたいが、玉狛や鈴鳴に置く方がもっと危うい」
「リスクをどう見るかで、対フローティング攻防戦の作戦も変わってくるな」
「お前の予知ではどうなんだ、迅」
忍田の言に、迅は目を開けてこう言った。
「あの子がどこにいても、いずれ近いうちにフローティングはここに来る。ここに来る理由はトリオンで間違いない」
「ということは、彼女目当てで来たが、この星のトリオンに気付いた瞬間、標的がこの星の人間に変わる可能性があるということか」
迅は静かに頷いた。
「トリオンに満ちたこの星の実情を知れば、これから来るトリオン兵は標的をこの星に変えると思う。俺たちは、そうなる前に奴を止めないといけない」
「何と言う厄介なものを連れてきてくれたんだ。よりによって、大規模遠征でトップチームが不在だというのに」
根付が舌打ちした。
「いや、トップチームがいてもいなくても、今回の件、あまり変わらないって」
「どういうことだ、迅」
「すべてのカギを握ってるのは、あの子ってわけ」
「相馬勇だというのか」
迅はまた頷いた。
「あの子のサイドエフェクトは、トリオンがすべてを司るトリオン兵にとって魅力的だ。例え、一時的にこの星で大量のトリオンを摂取出来たとしても、枯渇してしまえば元も子もない」
「トリオンの自動回復……」
加えて、雨取千佳並みのトリオン量。
「俺がトリオン兵だったら、一見宝の山に見えるこの星よりあの子を選ぶなあ。だって、いずれ枯渇するのが目に見えてるから」
「確かに」
「ならば、余計に彼女をどう保護するかを議論せねば」
忍田の論に、迅が手を挙げた。
「悪いんだけどさ、あの子、玉狛で預からせてくれない?」
「何をばかなことをっ」
怒鳴りかけた根付を手で制したのは城戸だった。
「理由を聞こう」
「理由は正直はっきりとしない。けど、俺のサイドエフェクトがそう言ってる。俺と一緒にいた方が、より明るい未来が待っているって言っている」
「玉狛に監禁するのと本部、どちらがより人的被害が少ない」
「監禁って。今の段階でも、玉狛の方が低い」
城戸は瞑目したのち、「いいだろう。お前に一任する」と言った。
「しかし、これではっきりとしたね。彼女が動くところ、イレギュラーゲートあり、と」
根付が、隣市への補償額を見て眉根をひそめた。
「では、あの者の行動範囲をこの三門に限定するということで異論はないか」
城戸の言葉に、全員が頷く。
「ゲートの動向に法則性がない以上、あれの身の置き所を本部にしておくのは危険だと言いたいが、玉狛や鈴鳴に置く方がもっと危うい」
「リスクをどう見るかで、対フローティング攻防戦の作戦も変わってくるな」
「お前の予知ではどうなんだ、迅」
忍田の言に、迅は目を開けてこう言った。
「あの子がどこにいても、いずれ近いうちにフローティングはここに来る。ここに来る理由はトリオンで間違いない」
「ということは、彼女目当てで来たが、この星のトリオンに気付いた瞬間、標的がこの星の人間に変わる可能性があるということか」
迅は静かに頷いた。
「トリオンに満ちたこの星の実情を知れば、これから来るトリオン兵は標的をこの星に変えると思う。俺たちは、そうなる前に奴を止めないといけない」
「何と言う厄介なものを連れてきてくれたんだ。よりによって、大規模遠征でトップチームが不在だというのに」
根付が舌打ちした。
「いや、トップチームがいてもいなくても、今回の件、あまり変わらないって」
「どういうことだ、迅」
「すべてのカギを握ってるのは、あの子ってわけ」
「相馬勇だというのか」
迅はまた頷いた。
「あの子のサイドエフェクトは、トリオンがすべてを司るトリオン兵にとって魅力的だ。例え、一時的にこの星で大量のトリオンを摂取出来たとしても、枯渇してしまえば元も子もない」
「トリオンの自動回復……」
加えて、雨取千佳並みのトリオン量。
「俺がトリオン兵だったら、一見宝の山に見えるこの星よりあの子を選ぶなあ。だって、いずれ枯渇するのが目に見えてるから」
「確かに」
「ならば、余計に彼女をどう保護するかを議論せねば」
忍田の論に、迅が手を挙げた。
「悪いんだけどさ、あの子、玉狛で預からせてくれない?」
「何をばかなことをっ」
怒鳴りかけた根付を手で制したのは城戸だった。
「理由を聞こう」
「理由は正直はっきりとしない。けど、俺のサイドエフェクトがそう言ってる。俺と一緒にいた方が、より明るい未来が待っているって言っている」
「玉狛に監禁するのと本部、どちらがより人的被害が少ない」
「監禁って。今の段階でも、玉狛の方が低い」
城戸は瞑目したのち、「いいだろう。お前に一任する」と言った。