番外編
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「次は確か苗字少女の面談か」
「気が重い」
1番気が重い家を後回しにするのは合理的じゃなかったザ。敵とは違うが、そんな家の奴がヒーロー目指してるのも変な話だな
「死穢八斎會…クセが強そうだね、慎重に行こう」
オールマイトはいつになく真剣な面でそういうが、何事もなければいいな
「やっぱデカいな…」
「いままでとは圧が違うね…」
流石名の知れた組織というだけある立派な屋敷だ
普通にインターホンをならし誰か来るのを待っていたら
小さい人形が現れた
「おい!!テメェら!!誰だ!?」
「キュート見た目と違って口悪いね…」
「俺たちは苗字さんの寮ついての面談をしに…」
「手土産は持ってきたんだろうな!?」
「(図々しいなヤクザ…)」
『あーー!!なんで入中が出ちゃうの!?先生ごめんなさい!口悪くて!』
口悪いぬいぐるみを抱き上げたのは普段着の苗字だった
てっきり着物とかを想像していたが普通の女の子の服装をしていた
『さ!どーぞどーぞ!中で廻さんがお待ちですよー!』
「か…廻さんって…治崎廻の事かい?」
『もー!オールマイト先生!そりゃそうですよー!廻さんが私の保護者なんですから!』
そう笑いながら苗字が話すが、こちら側からしたら若頭と面談か…
俺らは靴を脱ぎデカいお屋敷へ入った
『あ、クロノ。先生達きたよ。廻さんのところまで案内して?私はお茶持ってくるから』
「わかりやした。お嬢」
そういうと怪しげな鳥マスクは俺たちを一瞥し
「妙な真似起こすなよ」
といって案内してくれた
それはこっちのセリフだ。ヒーローはこっちだぞ
「ここが応接室だ。」
「入れ」
ドアを開けると革ソファーに若頭、付き人が1人いた
これはどう見ても
「面談の雰囲気じゃないね…」
「オールマイト。」
「うちの名前がお世話になっております」
「「(意外と普通だ)」」
圧は半端ないが礼儀はしっかりしていた
付き添いの視線が痛いがさっさと話してここを出る。
俺はそう思い資料を渡した
「もう既に聞いている。俺は別に反対はしない」
「あっさりなんですね…」
「あいつは一度と決めたら何も聞かないからな」
付き添いの人もうんうんと頷く
おそらく受験を反対してなんとか押し切ったのだろう
「俺は…あいつの事を信じているからな」
「…大丈夫。あい… 苗字さんは、努力家で、もともと強かったんですがさらに磨きをかけています。我々が責任を持って指導いたします。」
「あぁ。」
「では、我々はこの辺で」
苗字は大切に育てられてきたんだな
死穢八斎會を一度は疑った
もしかしたら悪用するために育てたんじゃないか
だがそれも杞憂に終わった
俺らは荷物をまとめて応接室を出ようとした
治崎に呼び止められ近づいてきたと思ったら
「くれぐれもあいつを泣かせてやるな」
と、ヤクザ特有の圧の強い声で言ってきた
大切にしすぎじゃないか…?
『あれ?先生たちもう帰っちゃうの?」
「話は終わった。名前、外まで案内してやれ」
『はーい、行こう、先生』
いいやつに拾われたな。なんて本来言うべきではないかもしれんが、この時ばかりは心底そう思った
この空間でもニコニコと笑っているこいつを見てそう思った
『…先生、廻さん、反対してなかった?変なこと言ってない?』
「案外あっさりと許可をもらったぞ」
『そっかぁ、昨日はあんなに反対してたのに』
「え?反対されてたのかい?」
『はい、知らんやつと同じ屋根の下だと空気が汚くてうんぬんかんぬん〜って』
…親以上の愛情をもしかしたら持ってるのかもしれんな。