クロウトグロウ─前編
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「詩庵、これ」
「ん?」
研磨から不意に紙切れを渡された。
「何これ?」
受け取れば、承諾書と書かれている。
首を傾げて研磨を見れば、研磨はなんとはなしにこう告げたのであった。
「今年の合宿の許可書」
私はパチクリと瞬きを繰り返す。
そんな私を見て研磨も瞬きを一つ。
「なにゆえに?」
「…………マネージャー」
「…………マネージャー、とは」
「…………臨時の」
「…………誰が」
「…………詩庵が」
「……………………………………………はい?」
「…………文句ならクロに言って」
「コレ持ってきたからには研磨も同罪」
「おれは、詩庵いてくれると助かると思っただけ」
「……っ!!」
去年もあった夏合宿の臨時マネージャー。あの時あれっきりって約束で受けたはずなのに、鉄朗がまた私に頼んできた。
研磨にこんな風に言われたら断れるワケがない。それを解っていたな?
だから自分じゃなくて研磨に頼ませたんだな?おのれ、鉄朗め…。
そんなこんなで今年もまた夏期限定マネージャーをやるコトになった。
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