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おかしい…。
何かがおかしい。
「そういえば、茗子」
「なんですか?」
「模試の結果出たっスよね」
「はい。今日出ました」
「どうだったっスか?」
「満点でした」
「まっ!?…ほ、ホントっスか…」
「はい」
「やっぱスゴイっスね、茗子は。オレももっと頑張んなきゃダメっスね」
「そんな事は……」
「………」
試合観に来てくれて外で待ってるとメール貰った時、スゴく嬉しかった。
けど、いざ茗子に逢うと違和感があった。
普段通りではあるけど、ちょっと暗い。
こうやって会話してても解る。七不思議発言が出ないのがその証拠じゃないか?
「ってコトは、オレが茗子の言うコト聞くんスよね」
「あぁ、そうなりますね」
「しょうがないなぁ~。なんでも言っていいっスよ」
「何故嬉しそうなんですか」
呆れ眼を向けられて、少し安心する。
いつもの茗子だ。
「本当におさわり禁止にされたら泣くっスけど、それ以外なら茗子に何されてもいいかなぁって」
「あー…」
うん。その冷めた目も茗子らしい。
「茗子がどんなコト言ってくるのかって純粋な好奇心もあるっスけど」
「程々に」
「で!なんスか?」
「…………」
オレが顔を覗き込むと顔を逸らされた。
どこかあっちを見て考える素振りを見せる。
「そうですね…」
「…………」
解るよ、そんなのごまかしだって。
今のは明らかにオレを避けた。
なんで…避けられるんだ?
「……ウィンターカップが終わってからにします」
「終わってから?」
「はい。今はそちらに集中しているでしょうから」
「分かったっス。終わったら茗子の好きにされるっスよ」
「はい」
「…………」
あのイタズラな笑みはない。いつもの茗子ならここでニヤリと笑うハズなのに。
「茗子」
「なんで──んっ!?」
見上げてきた茗子の唇を奪う。
茗子が今何を考えてるのか解らないし、なんて聞けばいいのかも分からない。
だから少しでもオレの想いが伝わればいいなって…。
「ふっ、…んっ!」
胸板を叩かれても続ける。
無理矢理でも優しく想いをありったけ込めて。
僅かに開いた口から舌を滑り込ませて、歯列をなぞる。
舌を絡め取り、ただひたすらに優しく口付ければ…
「は、…ぁ…」
胸板を叩いてた手がオレの服を掴んで、甘い吐息を漏らす。
そっと目を開ければ、茗子も目を開けてきた。
うん。相性いいよな。思わず笑みを浮かべて目を細めれば茗子の瞳が揺れた。
なのに……
なんでそんな泣きそうな顔してんの?
どうしたの?
今、キミは何を思ってるの?
どんな些細なコトでもいいから教えて。
オレに…キミの全てを見せて──。
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