Give-and-go
Name change
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「センパイ、オレ最近おかしいんスよ」
「お前がおかしいのは今に始まった事じゃねぇだろ」
「酷っ!?なんスかソレ!!」
「そのまんまだよ」
「もー、真面目に聞いてほしいっス」
「…………なんだ?」
「茗子っちのコトなんスけど」
「よし!休憩終わりだ!ミニゲームやるぞ!」
「ちょっ、センパイ!!」
部活の休憩時間に笠松先輩を捕まえて相談したかったのに、先輩冷てー。
マジでゲームの準備始めたよ。
はぁ…。結構マジな悩みなんだけどなー。
しかも、それが茗子っちのコトだってんだから先輩になんか言ってほしいワケだ。
なのに茗子っちの名前出したらすぐ切り上げるし。
ツレネーっス!
とかなんとか、今のオレは完全に上の空で…。
「黄瀬っ!!」
呼ばれてハッとした時には遅かった。
シュートに切り込んでたオレを止めようとしたディフェンスの一人と派手に衝突。
ドターン──なんてデカイ音を鳴らしてソイツと床に倒れた。
「ッテテテ、ゴメン。大丈夫っスか?」
「ああ、大丈夫」
すぐに立って相手に手を差し伸べると、手を取って起き上がってくれる。
どうやら怪我はしてないようで安心した。
「怪我はないみたいっスね」
「いや、お前がしてんじゃん」
「ん?」
呆れ眼で指差された先を辿ってみると、膝が赤く染まり出していた。
倒れた時にやったのか。気付けば段々熱を持ち始めて痛みを発してきた。
「イテーっス」
「だろうな」
もうちょっと労るような言葉はないのか。いや、オレのミスだからしょうがないんだけど。
「黄~瀬~」
「ゔっ…」
地を這うような声が背中に響く。
振り返れねー!
「フザケてんのか?」
「フザケてません!」
「だったら雑念捨てろ!!」
「はいっ!!」
笠松先輩に怒鳴られて背筋が伸びる。
「取り合えず手当てしてこい。ついでに頭も冷やしてこい」
「はい……」
肩を落としながら扉の方へ向かうと、笠松先輩から…
「戻って来て集中出来てなかったら、メニュー10倍だからな」
「いっ!?」
絶望的な数字を告げられた。
恐る恐る振り返ってみると、先輩はただ顎で行ってこいと促すだけだった。
「はぁ~…」
溜息を残して、保健室へ向かう。
この時間、先生がいるのか微妙だ。
いなかったら職員室まで行かなきゃならないし。
あー、膝チョー痛ぇ。血とか垂れてねぇ?
じくじくと痛む脚で保健室に着けば電気が点いてた。
先生いるみたいだ。良かった。
扉を開けて中に入る。
「怪我の手当てして欲しいんスけどー」
「あ…」
入って上がった声にそっちを見ると…
「ん?あれ?茗子っち?」
「黄瀬さん」
まさかの茗子っちがソコにいた。
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