貢がせ上手なキャバ嬢にもご用心
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自分が生きている世界で、無縁だと思っているものが多々ある。
特に興味も無く関わり合いにならないと気にも留めない事柄。誰にでもあるんじゃないかな。
そんな物でも、唐突になんの前触れもなく関係することが、時にはあるという事も。
「あ、凛子ちゃん!ちょうどいい所に!」
「?……お妙ちゃん?」
昼過ぎに買い物をしていたら、道端でお妙ちゃんとばったり遭遇した。まあ、同じ町に住む者同士、出会う事自体は珍しい事でもなんでもない。
だけど、今日は少し事情が違った。
「ねぇ、凛子ちゃん。今夜って何か用事とかあるかしら?」
「え?特にないけど、どうかした?」
「それなら、頼まれごとしてくれない?」
両手を合わせてウインクしてくるお妙ちゃんに軽く首を傾げた。
「頼まれ事?」
「実はね、すまいるの女の子達何人かが風邪を引いちゃってね」
「流行ってるもんね」
「ええ。それで一人二人くらい人手が欲しいって店長に頼まれて、誰か暇な人はいないかしらと思ってたところなの」
若しくは、お妙ちゃんの働くお店で何人かが風邪で休まなければ、こんな事はきっと無いと思う。
そんな日に偶然出会わなければ、声をかけられる事も無かったと思う。
「そっか…でも私、キャバクラってどんな所かよく分かってないんだけど、大丈夫?」
「そういう事なら気にしないで。私がちゃんとフォローするから」
「………それなら、まあ」
切羽詰まっている、という事でも無いだろうけど、お妙ちゃんからの頼みを断る理由も見付からず、夜のお店って怖いかもしれないけどお妙ちゃんが居るお店だし…という事で私は、その頼み事を聞く事にした。
何事も体験っていうし、一日だけならいいかな。
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