世界の色は
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私の世界を色で例えるなら、きっと………………………
───何色だろ?
「いや、そこは銀色っつっとこうぜ!?」
「独白に入ってくるのは反則じゃない?」
「いやいや急に黙り込むからだろ」
「どんな理屈だよ」
「とにもかくにもだ。凛子の世界は銀色だ」
「………」
「…いや?違うな。銀さん色だな、うん」
「………あー。道理で最近眼が疲れてるなぁと思ってたんだ」
「何それ。銀さん色はそんなに眩しいですか」
「視界が悪い」
「あのさー、俺達って恋人だよね?」
「そうだね」
「凛子は銀さんの彼女で銀さんは凛子の彼氏、だよなぁ?」
「うん」
「じゃあさー、なんでそんなに冷たいわけ!?」
「冷たい?私が?」
「悪口ばっかじゃねーか」
「悪口?言ってないけど?」
「視界が悪いだ眼が疲れるだ、散々じゃねーか」
「………」
「どういうつもりだコノヤロー?」
「………あ、いや…あの……」
「あー?」
「それ…悪口じゃないんだけど」
「いやいや、どうしたって悪口じゃねーか」
「………銀さんしか見えないから視野が狭いって意味、なんだけど」
「だからそれが悪ぐ……ち?」
「気付けば銀さんばかり眼で追っちゃって、眼が疲れるなぁ…って」
「………へ?」
「…………説明させないでほしいんですけど」
「………や、だって悪口にしか聞こえねーだろ」
「そこは…察してよ。得意じゃないんだから」
「………そうだったな。お前は愛の言葉とか苦手だもんな」
「………」
「悪かったな。気付いてやれなくて」
「お気に、なさらず…」
「そうやって恥ずかしがるお前がスッゲー好きだわ」
「う、うん」
「とっくに銀さん色に染まってくれてる凛子が、好きだ」
「あ、ありがとう」
「凛子からは言ってくれねぇの?」
「言いません」
「ツレネーな」
「……じゃあ、銀さんの世界は何色?」
「そりゃあもちろん……バラ色だ」
「…………バッカじゃないの」
「ちょ、凛子ちゃーん?そんな冷たい眼で見るなって」
「知らない」
「冗談じゃねーか。銀さんが悪かったから拗ねんなよー」
「ふんっ」
「凛子~」
私の世界にきっと色は無い。
だから、この人が何色にも染めてくれるんだ。
そんなキミが─────
-終。
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