目撃したらまず尾行
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ある晴れた日。
「ふぁ~…さてと」
伸びをしながら万事屋から出て来た銀時は、片手を着物に突っ込んでかぶき町を練り歩いていた。
「今日は新台入ってっから混んでるかなぁ」
のらりくらりと向かうは、パチンコ屋。
万事屋には今日も仕事が無い。故に銀時は自ら出稼ぎに……という名目で遊びに行く。
いつものパチンコ屋に向かう道すがら、銀時の視界に見知った人物の姿が入り込んできた。
「あれ?凛子……何してんだ?アイツ」
自身の恋人が店から出てくる所を偶然発見する。
偶然見つけるだけなら特に問題は無い。凛子もこのかぶき町に住まう一人なのだから何ら不思議では無い。
だが、彼女が出て来た店の看板を何気無く見た銀時は、足を止めた。
「………………は?」
思考も止まった。
「ウソでしょ………」
見間違いかと何度も眼を擦って確認し直すも、その看板は初見と何も変わらない。
衝撃を受けて立ち尽くす銀時だったが、凛子が出て直ぐに振り返って話し掛けた人物を見て、更に雷に打たれる。
「ど、どういうコトだぁぁぁぁ!!!」
後ろから出て来た相手に気の置けない態度で話し掛ける凛子が出て来た店は、モザイクが入るようなピンクな店だ。
そして、そんな店から一緒に出て来て肩を並べて歩く相手は、あの土方十四郎だというのだから衝撃が無い方がおかしい。
少し距離もあった事もあり、銀時に気付く素振りも見せずに歩いて行く凛子と土方。
「いやいやいやいや!違うよね!これ、そんなんじゃないよね!!凛子に限って浮気とか……」
誰にともなく独りごちるが、だったら何故二人があんな店から出て来たのか。
土方の方も私服だった事から仕事では無いのは明白。
店から出て来た凛子の表情が柔らかく、更にはそんな彼女に向ける土方の表情も見た事がない程に穏やかだった。
「………ウソ、だよね?」
信じていると思っていても、ダラダラと冷や汗がこぼれていく。
嫌な想像しか出来なくなる。
違うと信じたい。間違いだと信じたい。
──凛子を信じたい。
「あのアマ、まだ懲りてなかったのかっ…」
銀時の額に青筋が浮かんだ。
鬼の形相で遠ざかっていた二人の後を急いで追った。
銀時は信じているのだ。だから、確かめたいだけなのだ。
疑ってなどいない。
「こないだ見合い騒動でお仕置きしたのに、マジであばずれか!」
疑ってなど………
「しかも相手はポリ公だとぉ!?……俺のチ○コよりあっちのニコチ○コのがいいってかぁぁぁ」
疑って………
「フザケんじゃねぇぞ!おのれニコチ○コ…眼に物見せてやる」
………疑いきってる銀時は、怒りを全開にさせて走った。
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