コーヒーカップの底

デトロイトビカムヒューマンについて

2023/05/20 14:39
ゲーム
カテゴリ『ゲーム』を新設しました。
読書と映画の話だけかと思ったらそんなことはない。私の趣味は読書、映画鑑賞、RPGなのだ。

今回はかの有名なYouTubeチャンネル、各方面の有識者を招いて、一緒にゲームを専門家の目線で楽しむ「ゲームさんぽ」が独立チャンネルを設立し、その記念すべき第一回目が精神科医とデトロイトビカムヒューマンとの事で……ねっ。

デトロイトビカムヒューマンはPS4・PCで出ているRPGである。
ゲームジャンルはアクションアドベンチャーゲーム。主人公は3人おり、カーラ、コナー、マーカスそれぞれのキャラクターを操作する。シナリオがプレイヤーの行動、選択によって様々に変化する。時には主要人物が死亡することもあるが、そのままストーリーが進行するのでゲームオーバーの概念がない。また、あるキャラクターの行動が他のキャラクターの主人公に対する好感度やシナリオ、生死にも影響を与えることがあり、ストーリーの分岐は非常に多岐に渡るため、「オープンシナリオアドベンチャー」と銘打たれている。(byWikipedia)

私の本当に大好きなゲームの一つで、このサイトでも中々に長い小説を連載している程度には大好き。
ゲームではあるけれども、これは本当に遊ぶ映画だと思う。前回もホグワーツレガシーの話をした時も遊ぶ映画と表現したような記憶があるけど、これはガチで映画。ホグレガは映画の中を遊んでいるという感じだが,
デトロイトビカムヒューマン(以下DBH)は映画を見る感覚で遊んで欲しい。
本作唯一のゲーム性はQTE(クイックタイムイベント)という、アクションの際に限られた時間で指定されたボタンや動作を行うというごくシンプルなもの。まぁ、その結果主人公が死んだりするけど、その”死亡した”という結果が次のシナリオに反映されて進むので、ゲームオーバーの概念が無いのが本作最大の特徴だと思う。
私がまさに映画というところも、このゲームオーバーが無いというところが強くかかわってくる。
『これは私たちの物語』
確か、そのようにうたってDBHは売り出されたと思うが、それは本当にそうで、死亡すらも私の物語だ。

そんな私自身の物語でもあるファーストプレイの話をしたい。
『趣味が悪い』『ヒトの心が無い』と散々ないわれような私が、一番最初に見届けた衝撃的なエンディングの話をこれからします。
ちなみに私は、このゲームが大好きなので、全アイテム回収、全エンディング踏破、全選択肢閲覧、そしてトロフィーコンプした人間なので、その辺も踏まえながら話をさせてください。

この先ネタバレです。あなただけの物語を汚したくないし、まっさらな状態でプレイしてほしいので、未プレイの方は今すぐ画面を閉じてPSNかSteamに行ってDBHを購入してください。

















これは真面目に『ヒトの心が無い』私が選んだ最初の物語は、よそで聞いたことが無いので、本当に最悪なネタバレになります。
本当に遊んでない人はここから先読まないでください。























はい。ブログ記事を最後まで読ませないことに定評があります。
プレイ済みの方たちに分かるように、主人公たちの最終的なステータスをご紹介します。

コナー:機械 マーカス:変異 カーラ:機械

この時点ですぐに察せる方もいるでしょう。「あれ?カーラって、確定変異じゃないの?」と。
カーラの物語は薬物依存のご主人、トッドから娘アリスを連れて逃げる物語。
ご主人の命令を反して、アリスを連れて逃げるなんて、変異しなければ出来ませんからね。
カーラの物語は、アリスを虐待しようとするトッドの「動くな」という命令を無視するところから始まります。
プレイ済みの諸君ならこの時点でお気づきの方もいるだろう。そう、私(プレイヤー)は、まるで機械のように、薬物依存で子供を虐待するようなご主人の言う事を真に受け、マジで、一歩も動かなかった。
響く足音や、何かの割れる音。そしてアリスの悲鳴。それを聞きながらも尚動かなかった。
これは、人の心が無いわ。主人公の素質ZERO。これでRPG好きというんだから、ゲームから何を学んできたんだコイツは。

これで、カーラ編終了です。
カーラが変異しなければ物語はありませんから、この後カーラは存在しませんでした。
いや、当時の私も変だな……とは薄々感じていたのだけど、カーラ編が始まることなく終わったんだと気づいたのは、コナーがジェリコに潜入した頃当たりで、逆に良くそこまで終わったと気づかなかったよなと、我ながら感心している。
このカーラENDが中々衝撃的で、ネットで軽く検索しても一番最初にカーラ機械ENDを引いている人を見たことが無く、みんなちゃんとアリスを助けたんだなぁ……と思います。
これは二週目で気づいたのだけど、『動くな』の命令を破ろうと、一歩でも動こうとすれば警告文が一面に出るんですよ。一周目の私は警告文を見てないので、マジモンのひとでなしです。


カーラ編が終わったことにも気が付かず、私はアンドロイドとして最適解をたたき出し、システムが最高に安定しているコナー(2機目)と、仲間を続々と失い、最終的にひとりぼっちとなったマーカスまで話が進みます。

この時点で、酷い。
コナーに関してお話しすると、機体を失ったのはアンバダサーブリッジハンクに打ち殺されて失いました。ジェリコ襲撃後もコナーは機械のままなので、ハンクは辞職し自害しました。
そんなことがあってもコナーは心を乱すことなく、パーフェクトにマーカスを暗殺しようとするので、邪魔しに来たアラン隊長も殺しました。
もうヤバい。人心無。いや、アンドロイドなので人の心なんて無いんですが。
カーラがいないので、最初のチェイスシーンがカットされ、ハンクもいないので、サイバーライフタワーも存在しません。ちなみにクロエはもちろん殺してますし、途中で出会った性処理アンドロイドも捕獲し殺害しました。
改めて文字に起こすと相当ひどい。
マジでロボコップ。
そんな人心無ロボコップコナーのエンディングとは——。

それはマーカス編の後で。


パーフェクトロボコップコナーとは対照的に、確定変異のマーカス編。
私はどうやら人の心が無いようで、私の操るマーカスは己の優柔不断さで仲間を失い、意見をコロコロ変える絶対に支配者に立ってはいけない人物となってしまいました。

一番最初の変異。
ご主人である画家カールの薬物中毒者息子を、まず殺します。
その後ジェリコのみんなと会うのだけど、この時点では平和的な解決を目指してました。信じてもらえないだろうけど、本当に平和的に頑張ろうと思ってたんだ。
因みにトラックを盗めば足が付きやすいと考えたので、警備員のジョンは置いていきました。人心無point1。合理的に考えすぎやねん。

ストラトフォードタワーでは、負傷したサイモンを置いていきました。
後にパーフェクトロボコップコナーが隠れたサイモンを見つけて殺してます。

大切な仲間サイモンを失う、ジェリコメンバー。そしてパーフェクトロボコップコナーによるジェリコ襲撃。この際、コナー編では変異出来るんですが、私のコナーはシステムがめちゃくちゃ安定してたんで、変異の選択肢にロックがかかってました。機械として完璧な振る舞いをしてきたんでしょうね。
ジェリコ襲撃の際に、私のQTEがへたくそで大切な仲間であるジョッシュを失います。この時点で過激派のノースしか残ってないです。

仲間はみんな死んだ。だけど、どうにか平和的にアンドロイドの感情を人に訴えたい。
私のマーカスはここまで平和的に頑張っていました。
しかし、人の武力の前にはどうすることも出来なかったのです。歩いていただけの仲間たちは次々と打ち殺され、志半ば。マーカスの背後に散らばります。
それでもと、平和的にデモ行進しましたが、ノースはマーカスをかばって死に、マーカスもまた人の手によって殺されました。


これが私のファーストプレイのエンディングです。
酷い。酷すぎる。主人公である三人のアンドロイドたちにはなにも残ってないじゃないか。


これに関しては私もさすがに酷いと気が付いて、チャプターで最後の選択肢まで戻りました。カーラに関してはもう、次最初からやり直す時にやろうと思ってたので諦めてます。でも、なんとか最後までやって来たコナーとマーカスの最後は見届けたいじゃないか……こんな酷い結末じゃなくて、どうにか……せめてトロフィーのあるメインのエンディングを見たいじゃないか!(メタ)

基本ストレートプレイを信条としてるので、普段はあまりやらないのですが、今回ばかりはチャートから魂の夜まで戻り、マーカスの選択を変えました。

ここで私は決断しました。そう。暴力だと。
平和なんて、無理なんだ。
最初からノースの言う事に従っていればよかったんだ。人間なんて愚かな生き物なんだから、拳で分からせてやらないといけない。

さて、ここまで読んでくれている諸君なら薄々と気づいているだろう。
私はQTEが下手だ。

最終決戦ともなると、だいぶ判定がシビアでね……ええ、みんな殺されました。
怪我を受けたマーカスは一人で店の中に逃げ込みます。
そこにやって来たのはPRCC(パーフェクトロボコップコナー)
そしてマーカスの手にはノースから受け取った爆弾。

私は考えました。
マーカスの物語は散々でした。クソ息子ではあったが、大切なカールの息子を殺し、サイモンを見殺し、ジェリコは崩壊し、ジョッシュとノースは殺された。
私のマーカスは一体なにが出来たでしょう。ただ、仲間の死期を早めただけではないか。アンドロイドの開放も、結局は失敗に終わり、ただただアンドロイドは危険な存在だと民衆に知らしめただけで終わった。
……今ここで、自分のエゴだけでコナーを巻き込んで自爆したところで、人類の意思が変わることはない。ただアンドロイドが二機破壊されただけに終わる。

ならばと。機械であるコナーの最善のエンドをみてやろうと思った。
カーラは存在しない。マーカスは指導者として欠点しかない。ただ、コナーだけは完璧な存在としてそこにいた。

完璧なコナーのエンディングを見る。そのために、マーカスはコナーへ未来を託して爆弾から指を離し、そしてコナーに殺されます。
コナーの視界にはミッション完了の文字。


そしてコナーのエンド。
己の使命を完璧に遂行した完璧なアンドロイドは、任務完了をアマンダに報告しに向かいます。そして、あなたのデータで次世代機RK900が完成したと言われ、RK800の廃棄処分を命じられます。
ここまで、完璧に振舞ったコナーは廃棄処分となったのです。

私はファーストプレイでRK900くんに会えました。ヤッタネー。

いや、酷い。変異化していないPRCCは拒否することなく、自ら処分を受けに行くでしょう。
哀れなマーカスが託した希望は、一切変異することが無かったコナーによって、無慈悲に処分となりました。


すごく……凄く酷いです。
ちなみに、これを書くに当たってRK900ルートを調べてみたのだけど、これは一応隠しルートらしかったです。
わぁ……隠しルート一発で開いちゃった……
未プレイの友達にRK900ってどうやったら出会えるの?と聞かれたので、「人の心を失えば出会えますよ」という言葉が喉から出かかっていたのですが、まぁ未プレイだったので適当にお茶を濁しました。
でもきっと、主人公の心を持っていれば、RK900に出会うことは無いでしょう。


これが、私の物語です。


余談。
カーラ編初プレイが二週目だったので、二週目の話になるのだけど、カーラ編で出てくるキャラクターがみんな魅力的でどうして一週目で遊べなかったのか。
ちょっと壊れてるラルフ。マッドサイエンティストなズラトコと仲間たち。
もうラルフは愛でしかないのだけど、ズラトコと愉快な仲間たちのビジュアルが最高に好き。
ついこの間、ガーディアンオブザギャラクシーを見てきたのだけど、そこの敵ボスがズラトコみたいな改造魔ってやつで、生物に機械を融合させたような敵を量産していたのだけど、ビジュアルがズラトコの愉快な仲間たちと似てて最高に好きだった。
趣味が悪いので、ああいう量産キメラ大好きなんですよ。

余談でした。

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