このサイトは1ヶ月 (30日) 以上ログインされていません。 サイト管理者の方はこちらからログインすると、この広告を消すことができます。

とある幼稚園の1日。



 とある幼稚園の1日。


*解説

 カッチーニの面々(リカルド・クレソン・タイム)と特別にジョルダーニのアンナが先生。
 ちなみにメーラはお弁当屋の娘さん(某『相*』的なネタで)。
 ラウラさんが園長という恐ろしい幼稚園。
 園児は赤鴉の面々(アンディ・ウォルター・ジョゼフ・シルヴィオ・コニー)+フツーのこどもたち。
 年齢は大体4~5歳くらい。
 基本的にお分かりの通りギャグです。
 先生してるマフィア達と園児してる赤鴉です。



+++++





「みんなぁ、おはようございまーす!」

 アンナ先生がニコニコ笑顔で教室に集まった園児たちを見回しながら言います。

 その隣で仏頂面をして立っているリカルド先生、一応それなりにそれらしい笑顔(保父さん的)を浮かべているクレソン先生、無表情なタイム先生。

 こどもたちからはいっせいに『おはようございまーす!』の声が返ってきます。

 その元気の良いみんなのお返事にアンナ先生は満足そうにうなずき、声を張り上げます。

「それじゃあ、最初の時間はみんな紙粘土で遊ぼうね……っと、その前に」

 外を見ます。

 赤組の教室の前を行ったり来たりする、黄色い帽子を被った小柄な金髪おかっぱの男の子の姿が、窓の外に。

 園児の一部と、先生方が呆れ顔をします。

 アンナ先生は1番手前にいた真っ赤な髪をした男の子に手を合わせてお願いします。

「ウォルター君、アンディ君がまたお部屋がわからずに迷ってるみたいだから、連れてきてくれる?」

「うん!」

 すでに半分そっちに向かおうと体を傾けていたウォルター君は走って窓の方へ向かいます。

 窓を少し開けて外に向けて怒鳴ります。

「アンディ! そっちじゃねぇよ、こっちだ!!」

「……ああ」

 建物の端まで行ってまた戻ろうとしていたアンディ君が呼ばれて振り向き、赤組の教室から顔を出しているウォルター君にハッとして、トコトコとそちらへ向けて歩き出します。

 教室の前に来たアンディ君をみんなが迎えます。

 とくに出入口に固まった先生たちが。

「……オハヨウゴザイマス」

 靴を履きかえ、まずは先生にご挨拶。

「おはよう、アンディ君」

 首を傾けてちょっと困った顔でアンナ先生が返します。

「また迷ったのね……」

 遅刻の常習犯です。

 困ったことに本人が気にしてません。

 急ぐ様子もなくのんびりです。

 それにイラついた様子を見せるのはリカルド先生です。

 入口に腕を組んでの仁王立ちで通せんぼです。

「遅刻じゃねぇか……!」

 そうですが、園児なので、大目に見てほしいところです。

「今のうちに厳しく言っておかねぇと、大きくなってからも平気で遅刻して来るようになるぞ!!」

 渋い顔をして『きちんと叱るように』とアンナ先生に向かって忠告をします。

 ……まぁ、そういうこともあります。

 平気で遅刻する性格というのもあります。

 横からひょいとクレソン先生が顔を出して言います。

「まぁまぁ、リカルド。迷っただけなんだからさ」

「馬鹿野郎。いいか? ガキだからってそうなんでも許してるとなっ……」

 イラッときて言いかえすリカルド先生に、クレソン先生の横からタイム先生が口を出します。

「……我々もまた彼に付き合うことで遅れてますけどね、授業」

 無表情でサクッと一突き。

『・・・・・・』

 場が静まり返ります。

 先生たちは無言でアンディ君を解放しました。

 アンディ君はスタスタと教室の中に上がって自分のロッカーに向かいます。

「おはよう、アンディ」

 ウォルター君が後ろについて歩きながら言います。

「うん、おはよ」

 振り向きもせずにアンディ君は慣れた様子で軽く返します。

「おはようございます、アンディ」

 ロッカーの前ではシルヴィオ君が赤いスモックを手に持って待っています。

「おはよう、シルヴィオ」

「さあ、早くこれに着替えて」

 面倒見よくスモックを広げて手渡して急かします。

「おはよ、アンディ!」

 ぴょこんと横からコニーちゃんが元気よくはずんだ声で挨拶します。

 そして、にっこり笑顔で言いました。

「私、手伝ってあげる! ほら、ちょうだい」

 上着を脱いだアンディ君の手から服を取り上げてたたんでロッカーに入れます。

「……おはよう」

 勢いに押されて間を開けて少し焦りながらアンディ君は返します。

 スモックを着たところに、また横から、今度はジョゼフ君がアンディ君の手をつかんで、引っ張ります。

「おはよう、アンディ。席はこっちだ」

「うう……おはよう、ジョゼフ」

 ずるずると引きずられて自分の席に連れて行かれます。

 アンディ君にくっついてぞろぞろと移動する面々。

「……アリガト……」

 アンディ君は誰にともなくぽつりと言います。

 わずかに頬を赤くして。

 うつむいて。

 誰にともなく、ではなく、これは『みんなに』です。

 ウォルター君はニッと嬉しそうに笑い、コニーちゃんはクスッと肩を揺すって笑って、シルヴィオ君は当然のことだから礼を言われるまでもないというように平然として、ジョゼフ君は『気にすんな』とやさしく言って。

 さて、みんな揃いました。

 これから授業です。





(つづく・・・かも?)
1/1ページ
スキ