思いつき
大晦日。
ある部屋の前で両手に腰を当てて仁王立ちでわめくモニカ。
「ウォルター! 全然片付いてないじゃないですか!!」
ごちゃごちゃの部屋の中でぐでーんとしていたウォルターがむっくり起き上がる。
「……大掃除なんて狂気の沙汰だ……」
ぽりぽりと頭をかいて、ふわぁと大きなあくびをする。
ますますつり上がり三角になるモニカの目。
そして大きくなる怒鳴り声。
「1年の汚れをキレイにして新しい年を迎えなきゃダメでしょう!!」
「あ、1年じゃないし。積もり積もった汚れだから。1日じゃ無理だろ、どう考えたって」
「ウォルター!!」
怖ろしいことをしれっと言うウォルターに、モニカのまぶたが下がり、冷たい目に変わる。
「そんなんじゃ新年が迎えられませんよ。気持ちの区切りがつかなくてずるずると去年のままで……」
くまのあるよどんだ目で赤い前髪のすきまからぼんやりと戸口に立つモニカを見つめていたウォルターは、ハッと目を見開いて、ゆっくりと立ち上がった。
説教を続けていたモニカがびっくりしてそれをやめ、首を傾げる。
「……ウォルター?」
「あー……」
ぼさぼさの後ろ髪を整えながら、のろのろと物の間を縫って歩いて、扉のほうに近付く。
そして、眼鏡の奥の目をぱちぱちとさせているモニカの肩をつかんで退けた。
その向こう、通路にちょうど通りがかったアンディがいる。
「アンディ、掃除終わった?」
じっとふたりを見ていたアンディが、何か用心するようにウォルターを半眼でうかがいながら答える。
「……っていうか、ボクの部屋、物置いてないし……」
ウォルターはにっこり笑って、つかんだままだったモニカの肩をぽんぽんと軽く叩き、アンディを指差した。
「俺、キレイなアンディの部屋で新年を迎えるから、気にしなくていいぜ」
「……はぁ」
モニカはぽかんとして離れていくウォルターを見送る。
「……って、そうじゃなくて!!」
ハッとして背中に向けて怒鳴る。
「ウォルター!! この汚い部屋はどうするんです!? なんの解決にもなってないじゃないですかっ!!」
「だってもう片付けらんねぇんだもん」
「だからってっ……あなたヤドカリですか!!」
「この部屋が狭すぎるんだよ」
ふたりのやりとりを黙って眺めていたアンディが、冷たい目でジロリとウォルターの顔を見て、モニカに向けて言う。
「……もう、ウォルターごと捨てちゃえば?」
「ヒド!!」
そそくさと逃げてアンディの部屋に入ろうとしていたウォルターは呆然として立ち止まった。
嘆きにふたりの冷たい視線が突き刺さる。
「……」
その後のモニカの『全部捨てますよ』という鬼のような一言での脅しによってウォルターは泣く泣く多少の掃除をすることとなった。
……が、すぐに逃げた。
(つづく・・・かも?)
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そばがパスタ。
*音を立てずに食べます。
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赤白歌合戦。
*赤鴉対白いマフィアで歌います。
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除夜の鐘。
*たぶん宗教が違うと思います。
+++++以上は省略+++++
(・・・かも?)
(おしまい)
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