22:50
地味に溜まっていた仕事を片付けていたら
終電2本前の時間になってしまっており
彼...慎一郎と暮らし始めたばかりのマンションへ帰宅。


そっと鍵を開けて真っ暗な部屋へ入っていく。
慎一郎はもう寝てしまっているようだ、
起こさないように慎重に着替えを取り
手短にシャワーを浴びる。

『明日は休みかあ...』
誰に伝えるでもない小さな独り言を呟き
次の日に何をするか思いを巡らせる。
部屋が汚いから掃除もしないといけないし
慎一郎と2人で映画館に出掛けるのもいいな。
今日は遅くなったから明日はゆっくり過ごしたいな...。
そんなことを考えながらナイトルーティンを終わらせて
寝室へと向かう。
実はこのマンションは元々慎一郎が一人暮らししていた部屋にわたしが転がり込むように引っ越してきた。
なのでベッドもひとつ。
既に慎一郎が眠っているセミダブルベッドに入る。
『おやすみ、慎一郎』
そっと呟き、目を閉じる。


...
..
.

9:30
名無しは昨日かなり遅い時間に帰ってきたようだ。
帰ってくるまで起きているつもりでいたが、
ついベッドに横になった時に
そのまま寝落ちしていたみたいだ。
名無しはまだ起きてこない。
「仕事頑張ってるもんな...よし。」
名無しの為に朝ごはんでも作るかな。

いつもは名無しが朝ごはんを作ってくれているので
自分ではあまり作らないが、
一人暮らし歴は長いので簡単な物であれば作れる。
お湯を沸かして、フライパンを用意して。

10:00

「名無し？朝だよ〜」
朝食の用意ができたので名無しを起こしにベッドへ。
気持ちよさそうに寝ているが、
朝ご飯を食べて欲しいので彼女を起こす。

『ふあ、、、あれ？もう朝かぁ....』

「もう10時になるよ、朝ごはん作ったから食べよう？」

『慎一郎が作ってくれたの？食べるぅ...けどあと５分...』

「だめ。起きて？」
彼女の頭をやさしく撫でながら、
おでこにキスを落とす。

朝ごはんを食べたら、今日は何をしようか。
天気がいいから散歩もいいし、家でまったりするのもいいな。
名無しと一緒なら何をしたって楽しいな。




(同棲中の伊角さんと彼女、お互いのことを思いやる
とてもいい関係)