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HQ!!



宮城県代表決定戦。
烏野高校は再び、この決勝の地へやってきた。

「いよいよ……」
「始まりますね」
「はい!」

谷地は監督である武田と、小さな声で会話していると、選手の名前が体育館に響き始めた。

──1番 影山飛雄

「いってらっしゃい、飛雄!」
「ウッス」

──2番 日向翔陽

「いってらっしゃい、翔陽! 楽しんできて」
「おう! いってきます!」

──3番 月島蛍

「いってらっしゃい、蛍」
「いってきます」

それから後輩たち、対戦校の選手たちの名前が続々と呼ばれていく。
ハイタッチした手が汗ばんでる。
頑張れ──爪が食い込むくらい手を握りしめて、コートに立つ選手たちを見つめる。
試合が進み、アップゾーンから山口が呼ばれた。

「仁花」
「なに?」
「俺もハイタッチしていい? さっき出来なかったから」
「うん! いってらっしゃい!」
「いってきます!」

──パッン!

5人の気持ちが、1つになった。
まだ始まったばかり、ここからが勝負だ。
再び烏が翼を広げ、飛び立った。
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