さしすの青春〜夏祭り〜
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「おーっす」
『!!』
後ろから突然聞こえた声に、バッと振り返る名前。
悟「いやぁ、思ったより手間どっちまっうぉ!?」
名前は勢い良く五条に飛び付いた。
『遅い、さとる』
悟「え、なに、どういう状況?」
名前の雰囲気が沈んでいることに気づいた五条は夏油と家入を見て聞いた。
夏油はアゴで名前が見ていた家族の方をさりげなく指した。
楽しそうな家族の様子を見て、五条も察したようで「あー・・・」と呟いていた。
悟「名前はもう花火見た?」
五条の腕の中で頷く名前。
悟「俺まだ楽しんでないんだよ、一緒に見ようぜ」
『わぁっ』
そう言うと五条は名前の向きを反転させて一緒に丘に寝転んだ。
花火に集中できるように。
悟「寝んなよ?」
『寝ないよ、これからお祭り行くんだもん』
悟「何か食いたいものとかあんの?」
『・・・・・・チョコバナナとクレープ』
五条は、チョコバナナもクレープもきっとどんなものか知らないで言っているのだろうと気づいた。
先程の家族が話していたのだろうか。
悟「何でも好きなもん言って良いからな」
『うん』
夏油と家入は目を合わせ、フッと笑った後同じように寝転んだ。
19時
花火終了の時間になった。
『・・・終わっちゃった』
硝「1時間あっという間だったね」
ふぅ、とみんなで息を吐き、立ち上がる。
五条は伸びをすると、出店の方に行こうと声をかける。
悟「まずはチョコバナナか?」
『うん!』
傑「私は夕飯的なやつが食べたいけどね」
流石に名前を連れて食べ歩きは危ないということで、各々好きなものを買って集合することにした。
チョコバナナを買いに来た名前と五条グループ。
名前は、周りの出店全てに目を輝かせていた。
『全部美味しそう!楽しそう!』
悟「ははっ祭り楽しんでんな」
『あ!あれチョコバナナ?』
チョコバナナ屋を見つけると、更に笑顔になりそちらへ向かっていく。
「お、お嬢ちゃん、チョコバナナ買うかい?」
『うん!さとるは?』
悟「後でちょっとちょうだい」
甘いものが好きな五条もチョコバナナを買うかと思っていたが、買わないようだ。
とりあえず自分の分だけチョコバナナを買ってもらう。
『美味しそう!チョコとバナナだ!可愛い!ありがとうおじさん!』
店員のおじさんからチョコバナナをもらい、人にぶつからないよう気をつけて歩いていると、五条が立ち止まった。
悟「クレープ屋も近くにあるな、買っていくか」
『うん!』
五条がクレープ屋に顔を出すと、店員のお姉さんは顔を赤くしていた。
「どのクレープにします?」
メニューには、イチゴ、キウイ、キャラメルなどがあった。
『わぁ・・・迷う。さとるのオススメは?』
悟「んー、イチゴ」
『イチゴもいいよね。キャラメルも美味しそう・・・』
悟「両方買おうぜ。食いきれなかったら俺が食うし」
『え!?いいの?』
「(なに?兄妹?尊い・・・)」
イチゴとキャラメル2つ頼む。
店員のお姉さんは鼻歌を歌いながらご機嫌でクレープを作っていた。
「はい、どうぞ」
悟「あ、2つとも俺がもらいますよ。どーも」
『お姉さん、ありがとうございます!バイバイ!』
五条はヒョイ、とクレープを2つ片手で持ち、空いている手で名前と手を繋いで歩き出す。
「(祭りに現れた妖精か何かかな?)」
悟「じゃ、一回集まるか」
待ち合わせの場所に向かうと、既に焼きそばを持った夏油とたこ焼きを持った家入がいた。
「「「『いただきまーす』」」」
みんなで挨拶をする。
しかし、3人の視線はチョコバナナを持った名前。
一口食べてみると、
『美味しい!』
幸せそうに食べる名前を見て3人の頬も緩む。