さしすの青春〜大喧嘩〜
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それから40分後
男「こんなに来ねぇことあるか?」
男2「・・・・見捨てられっちまったんじゃねぇか?」
男は名前に向けて話をする。
名前はずっと男たちを睨み続けているが、五条が来てくれなかったらどうしよう、やはり自分は嫌われてしまった、このままどうなるのだろう、と恐怖、不安を感じ目には涙が浮かび始めていた。
男「しょうがねぇ。じゃあ次は五条家にでもコイツがボロボロになった写真でも送るか。
そんで五条悟を出せってな」
男たちが近づいてくる。
逃げようにも逃げられない。
男が名前に向かって足を振り上げた瞬間
ドォォン!!
『っわぁ』
男「はぁあ!?」
男2「なな、何だ?」
建物の壁が崩壊した。
名前は瓦礫が頭に当たらないよう縮こまる。
そして壁に開いた穴から入ってきたのは
悟「おら、やっぱりここだったろ!?」
傑「私は最初からこっちと言っていたが?」
悟「ああ?何だよ、俺が間違ったっていうのか!?」
傑「そうだろ」
五条悟と夏油傑だった。
何故か言い争いをしている。
男「なっ、てめぇら!
1人で来いっつったろ!?」
悟「あ?そんなこと書いてあったか?」
傑「知らないね」
惚ける2人に怒り心頭の男たち。
ナイフを取り出すと名前を持ち上げ、首にナイフを押し付ける。
男「まぁいい。おい、そこの前髪坊主。
このガキが死ぬとこを見たくないなら、五条悟を殺せ」
傑「だってさ。どうする?
あ、名前は玄武の準備してね」
それでも惚ける夏油にどんどんイライラが募っていく。
名前はさり気なく夏油に指示を出されたのをしっかり聞いていた。
悟「あ?知らねーよ。俺死ぬ気ねぇし」
男「ゴチャゴチャとうるせぇなぁ!
早く殺せって言ってんだよ!ガキ殺すぞ!」
そう言って名前の首に当てていたナイフを振り上げた。
名前は夏油を信じ、ナイフが離れた瞬間に男に掴まれていない部分に玄武のバリアを張った。
ガキンッ
男「はぁ!?」
男のナイフはバリアに当たり弾かれた。
もう1人の男も驚いている。
その隙に
悟「術式順転“蒼”」
ドゴォォオオ!!
男たちの顔面スレスレに“蒼”の弾が放たれ、男たちは目を丸くして放心している。
悟「よっしゃ、ボコボコにすんぞ!」
男「ひぃぃい〜!」
男2人は、五条と夏油にボコボコにされ気絶していた。
傑「私は夜蛾先生に連絡するよ。悟は名前を」
悟「わぁってるよ」
名前は玄武を解き、俯いている。
五条は静かに名前のロープを解いた。
『・・・さとる?』
悟「無事で良かった」
恐る恐る五条の顔を見ると、ホッとしたように笑っていた。
そんな五条を見て、名前の目から大粒の涙が溢れ出す。
『ごめんなさいっ、ごめんなさい、さとるっ』
悟「・・・」
『勝手に出てってごめんなさいっ、
嫌なこと言ってごめんなさいっ、
迷惑かけてごめんなさい!
だからっ、だから嫌いにならないで!』
攫われたことよりも、五条に嫌われてしまったかもしれないことを恐れ、泣きじゃくる名前。
夜蛾に連絡し終えた夏油は、そんな名前を静かに見ている。
悟「謝んなよ、悪ぃのは俺だから」
手で何度も涙を拭く名前の頭にポン、と手を乗せる。
悟「なんか傑と比べられてイライラしたのを、お前に八つ当たりした。俺の方こそ悪かった」
『っ、怒ってない?ひっく、嫌いになってない?』
悟「ない」
『さとると、一緒にお家帰っていい?』
悟「当たり前だろ」
わしゃわしゃ頭を撫でられると、また涙が溢れてくる。
『ぅうう・・・』
傑「仲直りしたことだし、高専帰ろう。硝子も先生も心配してたよ」
夏油がそう話すと、五条は名前に手を伸ばす。
悟「手ぇ繋ぐか?」
『・・・抱っこがいい』
悟「ははっ、良いぜ」
五条は名前を抱き上げると歩き出した。
名前は五条に身体を預けているうちにうとうとしてくる。
悟「寝てな。疲れたろ」
『うん』
名前は歩く揺れの心地良さを感じながら目を閉じた。
ーーー
傑「名前、高専着いたよ」
『ん・・・』
高専に着くまで名前はぐっすり寝ていた。
たくさん泣いた後に寝たため、いつもより重たい瞼を持ち上げる。
そこには見慣れた景色が広がっていた。
事前に連絡していたのだろう、敷地に入るとすぐに家入と夜蛾がやってきた。
硝「名前!」
家入は名前を見ると駆け寄って無事を喜んだ。
『しょうこさんもごめんなさい、勝手に出てって』
硝「ううん、全部五条が悪いから。
ちゃんと謝って仲直りしたの?」
家入は五条に怒りの籠もった視線を送る。
五条はちゃんと謝ったと話すと、家入は納得したようだった。
夜「とにかく無事で良かった」
悟「スイマセン、先生。鍛錬とか授業とか」
今回の件はだいぶ五条も反省したようだ。珍しく夜蛾にも謝っていた。
夜蛾は、次に同じことをしなければ良いと指導して終わりになった。名前を助けるという任務だったということにしてくれた。
夜「じゃあ今日は放課だ。明日はみっちり座学だからな」
悟「えーーー」
傑「しかたないさ」
硝「そうね、じゃ、帰るわよ」
ーーーー
帰り道。夏油と家入は寮に、五条と名前は家に帰るため分かれた。
名前のことも考え、迎えの車を呼んでいた。
車を待つ間、手を繋いで待っている。
『お父さんとお母さんには言う?』
悟「言いたくねぇけど言わなきゃだろ」
名前を人質に自分を狙う奴らがいるのであれば、何か対策を講じなければならない。
『さとるは怒りん坊だけど王子様だったって言うよ』
悟「王子?」
『ほら、シンデレラの。
私を見つけてくれたから!
あ、でもそうしたら私がシンデレラ?うーん、それは違うかぁ』
1人で悩み始める名前に五条は吹き出した。
そして名前の手をギュッと掴むと、前を向いてどこか照れたように話し出す。
悟「もうあんな思いさせねぇから。
お前の父さん母さん、兄さんから任されてんだからな」
『うん。
ホントはね、さとるとの鬼ごっこも楽しいよ』
悟「ははっ、今度からは手加減するわ」
2人は心から仲直りし、帰宅した。
帰宅後、五条の父母に今回の出来事を話すと、案の定悟がこっ酷く怒られた。珍しく椿からも怒りのお言葉を頂いていた。
しかし、名前も謝ったことや悟が王子様だったことを話すと父母や椿の怒りも少し収まっていた。
この日から、五条は名前が本当に嫌がりそうなことはしなくなったとか。
おわり
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