第3話
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
東京駅に到着した名前たち。
『はわわわ・・・人が、いっぱいです!』
山奥でのびのびと暮らしていた名前は、行き交う人波に目を回していた。
傑「ふふっ、東京は初めて?」
『はい、っわあ!さとるっ』
五条と繋いでいた手が人混みのせいで離れてしまった。
慌てて追いかける名前だが、また人にぶつかってしまう。
悟「チッ」
五条は長い手を名前に伸ばし、手をつかむと引き寄せ肩車をした。
『ふぇえ、高いのです!』
まだ成長期だというのにも関わらず180cm以上ありそうな五条に肩車されると、目線がとてつもなく高くなった。
悟「これで大丈夫だろ」
『・・・ありがとうございます』
電車に乗り継ぎ、東京郊外にある呪術高専へ向かった。
その時、夏油のもとに夜蛾から電話が入り、高専に入る前に近くの喫茶店で合流することになった。
先に喫茶店に着いた名前たち。
お腹が空いていたのか、先に五条たちは食べ物と飲み物を注文していた。
名前はオレンジジュースを頼んだ。
食事が運ばれてくる頃、夜蛾がやってきた。
傑「あ、先生、こっちです」
夜「お、お疲れ」
『・・・』
名前は近づいてくる夜蛾に警戒心丸出しにして、隣に座る五条の服をぎゅっと掴んだ。
悟「わかる、顔怖いもんな」
夜「おい」
五条の頭に夜蛾の拳がめり込む。
五条はすいません、と平謝りしていた。
悟「俺の学校の先生。信頼して良いと思うよ」
『・・・』
そーっと顔を上げ、夜蛾を見る。
顔は怖いが、雰囲気は柔らかかった。
夜「君が例の苗字名前だね?」
『は、はい』
姿勢を正しながら返事をすると、そんなに緊張しなくて良いと言われた。
夜「大変な思いをしたね」
うつ向いていると、五条が夜蛾に話しかける。
悟「で、先生?学校じゃ話せないことってなんです?」
夜「ああ・・・名前のことなんだが、禪院家と加茂家が絡んでいるらしく、上は名前を保護することを喜んでいない」
傑「というと?」
夜「話の持っていき方次第では秘匿死刑もあり得るだろう」
悟・傑「!!?」
五条と夏油は、名前の母が書いた手紙を夜蛾の前に出す。
夜蛾はそれを見ると、「やはり」と呟いた。
夜「苗字家は、手紙にもある通り他人に呪力を分け与えることができる術式を持っている。」
悟「すげぇことじゃないですか」
傑「呪術師にとっては、だね」
夜「ああ。」
もし名前が呪詛師になったら、呪詛師に利用されたら・・・。
呪術界は一瞬で良くない方向に傾くだろう。
不安要素は排除するのが上と禪院家、加茂家の方針だった。
『・・・?』
名前はあまりわかっていない様子だが、3人が神妙な顔で自分の話をしているのを見て不安そうにする。
悟「なんとかならないんですか?」
夜「わからない、ただ、うまく上を誤魔化せれば変わるかもしれない」
ネックレスで呪力を下げていることを言わず今の呪力量が全てだと言い張ること。
禁術のことは一切話さず封印されたのは名前を守るための術式だったと言うこと。
それをここにいる全員が徹底すればただ四神のうちの1つを継承しただけの少女ということになる。
夜「玄武を継いでいることは言っても良いだろう。言い方は悪いが、利用価値はあると思わせることが大事だ」
『・・・私、迷惑かけてますか?』
敬語で言われると問われた側もたじたじになる。
悟「大丈夫だ。俺らはお前を頼まれたんだ、そのくらいわけないよ」
傑「信じられるのは五条だけだと思わなくて良いよ、私たちもいる」
高専に着いたら、上の人が集まる場所に向かわなければならない。話をまとめておき、すぐに返答できるようにしていった。
夜「そんなとこだな、じゃ、高専向かうぞ」